こんなに素晴らしいドイツのボードゲームをみんなで楽しみましょう
ボードゲームレビュー
賽は投げられた ☆☆☆☆☆☆☆
自分のダイス8個を使って,最も効果的な選択肢を考え,建物に配置していきます。よりよい組み合わせで配置したプレーヤーから順に,アクションを実行できます。ローマでの最も多くの名誉点を集めるのは誰でしょうか?
毎ラウンド,市民広場には貴族タイルが,砦には領土タイルが置かれます。基本はこれら2種類のタイルを効果的に集めることが目的,そこに元老院タイルの効果やフォルトナチップの得点などを加えての勝負。
手持ちの8個ダイスを振って,いくつかをルールに従って各施設に配置していきます。例えば中央の元老院なら連番で,右の砦はぞろ目でなど・・・。誰かが全てを使いきったターンでラウンド終了。それぞれの施設で優位を占めている者から,順番にタイルなどを獲得します。
今手元にあるのは,緑の領土(ゲルマニア)と黄色の貴族,これではまだ得点にはできません。同じ色の領土と貴族が揃うといいのです。裏向きの元老院タイルは,浮いた貴族が使える領土や得点を加算できる効果があるタイルなどがあります。ダイス目を組み合わせて置いていく順位で取れる順番が決まっていくので,何を狙っていくのか絞っていかないと無駄になってしまいます。
貴族を取れる手前の市民広場は,小さい数字が左に来るように置かれるので,あまり早く置いても後から追い出されてしまう心配もあり,といっていると,ラウンドが終わってしまって置けなくなることもありで,ダイスゲームとは言いながら,結構悩みどころも多くていいですね。
この貴族たち,とにかく同じ色の領土に入れないと1点にもなりません。しかも,一つの領土に男女ペアでしか入れません。領土は貴族がいなくても1点はあります。どの色をだれが狙っているのか,邪魔も考えながらの戦いです。
領土の取り合いはゾロ目勝負。まずは個数,多いほど強い,そして目,大きいほど強い。領土を取りに行くためにいくつ置くか,後から足すこともできるので,欲しい領土とのからみで考えます。
一番左の神殿は,ダイスの数と目を増やしていって置いていき,そのまま得点になるフォルトナチップがもらえます。オレンジ色の小さなチップは振り直しチップ,いざという時使えます。残していても2枚で1点。5ラウンドで勝負でしたが,最後は領土と貴族を最適に組み合わせたryoさんが勝利。自分は4点及ばず2位でした。
たくさんのダイスを使ったダイス運の強いゲームかと思いきや,そのダイスの使い道にかなり悩ましさを味わえる結構ハードなゲームでした。得点の基本は領土と貴族ですが,それらを確保するためにどのような出目の組み合わせで置くか。相手の狙いも読みながらの展開はかなり楽しめます。同じ場所で互いにつぶし合っている間に,実は神殿のフォルトナチップがかなり得点になるようなこともあり,違った戦略を取ることもできます。運と戦略を合わせたダイスゲームを楽しめるなかなかの作品です。
※2013.2.20
賽は投げられた(Alea Iacta Est) ゲームデータ
○デザイン Jeffrey D. Allers / Bernd Eisenstein
○発 表 2009年
○メーカー alea
○2〜5人用 約60分
○難易度 普通
○アメリカ・アマゾンで購入