ボードゲームレビュー


アメン・ラー ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

古代エジプトの都市で農業を行い,ピラミッドを建てラーの神へ捧げ物をして影響力を高めよう。ただし,ナイルの大洪水でいったんピラミッドを除く全てが流れてしまいます。古王朝そして新王朝を見事に乗り切った者だけが勝利します。

アメン・ラー

初期配置。ナイル川の両岸に広大な土地が広がっています。普段は3人でやることが多く,15カ所の都市の中で9カ所しか使われませんが,今回は4人でやれたので12カ所使うことができます。いろいろ選択の幅が広がりそうです。

アメン・ラー アメン・ラー

カードを捲り,最初の4つの地域が決まります。今回はナイルの上流に集中しています。自分の土地を決めるために,手番順に金額を決めてマーカーを置いて競りをします。向こうの都市は赤が0でゲットしたかったところへ,青が1金で競り値を上げてきました。こうなると赤は同じ地域では値をつけることができません(パワーカードの効果では可能)。順次,金額が決まったらストックに支払い,その地域の開発権を得ます。

アメン・ラー アメン・ラー

自分の都市が決まったら,農民を雇う・ピラミッドを建てるための石材を買う・パワーカードを買うといったアクションを行い,必要な支払いをします。どれも1つだけ行うなら1金ですが,たくさん行うためには支払額が急激にあがるので,考えどころです。農民は収入になり,石材→ピラミッドは得点に,パワーカードはうまく使いたいので,どうバランスを取っていこうか・・・

アメン・ラー

全員の購入が終わると,アメン・ラーへの貢ぎ物です。各自捧げる金額を握り一斉にオープンします。このときの合計金額でこの後の収入の基礎が決まります。また,一番高い捧げ物をした人は,3つの恩恵を得ることができます(農民・石材・カードから好きな3つ),2番目も2つ,3番目以降も貢ぎ物をすれば1つの恩恵があります。わざと貢ぎ物の価値を下げるカードもあります。

アメン・ラー

古王朝時代は,3ラウンド行われ,4人プレーだと12の地域が開発されていきます。農民が作物を育て,大地にピラミッドが建っていき,ナイルの沿岸がだんだん賑やかになっていきます。

3ラウンド終わると,得点計算です。建っているピラミッドの数や組み合わせ,パワーカードの条件達成などで勝利点が入ります。そして一大事,ナイルの大洪水が起こります。ピラミッドを残して,農民たちはみんな流されてしまいます。しかし,肥沃なナイルの土地は再び新王朝として復活し,後半戦が始まります。

アメン・ラー アメン・ラー

新王朝の時代も対象となる地域は同じところです。カードをシャッフルするので順番は違います。また,古王朝の時のピラミッドは残ったままなので,それも上手に利用したいところです。

同様に3ラウンド戦い,最も勝利点を得た人の勝利です。今回は,最後の最後でパワーカードの効果による得点で逆転負けをしてしまいました。※2011.5

初めて4人でプレーしましたが,やはり3人より面白かったです。選べる土地も毎回4カ所あり,何を中心に攻めていくかをいろいろ考えながら戦えました。最初の地域を選ぶ競りもいろいろ条件があって難しく,狙い通りにいかないと結構厳しいですね。農民による収入をどう得て,ピラミッドによる得点やパワーカードの効果をどう使うか悩ましく堪能できるゲームです。是非5人でのフルマップによるゲームがしてみたいところです。

アメン・ラー(Amon-Ra) ゲームデータ

アメン・ラー
○デザイン Reiner Knizia
○発  表 2003年
○メーカー 999 Games
○3〜5人用 約90分
○難易度  少し高め
○オークションで購入