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ボードゲームレビュー
アミティス ☆☆☆☆☆☆
紀元前590年,バビロンの王妃アミティスのために,青々と茂る素晴らしい空中庭園を造りましょう。バビロンの貴族となって庭園を設営,水路を建設,貿易や人材雇用で自らの地位を高めます。最も地位を高め名声点を得た者が勝者です。
空中庭園を設営する大きなバビロン・ボードと交易を行うメソポタミアのボードの2枚を用意。他に王宮カードや人物カード,各種商品のトークなど細々したものもあります。ちょっと,ややこしい感じもします。3人プレーなので,人物カードの3枚セットを3組オープンしてゲーム開始。
毎ターン全員がパスするまで,やりたい分だけアクションをします。その1つが人物雇用。場の人物を横並びの3枚を1組として,最初の1人は無料で,2人目は1金,3人目は2金を支払い雇います。人物の雇用はその後のアクションに必要な準備といったところ。
小作農を雇用すると作物を1個ゲット。左上の畑に自分の駒を置き,その作物チップを得ます。左からなので小麦を獲得。作物はメソポタミアでの交易に必要です。
神官を雇うと,3つある神殿のどこかに駒を置きます。ターン終了時に神から恩恵があります。
また,商人を雇うとラクダチップをゲット。これはメソポタミアでの交易の移動に必要です。あとは,技師を雇うと,空中庭園に水路を引くことができ同時に2得点得ます。
技師を雇って庭園に水路を引き,駒を置きます。メソポタミアの交易で植物を入手し,いよいよ空中庭園を設営。水路に沿った区画のタイルを取りその点数やお金などが入ります。また,タイルの枚数で最後にボーナス得点も入ります。中盤から庭園の設営も盛んになり,にぎやかになってきました。残りの庭園タイルが4枚以下になるとそのターンで終了です。
このメソポタミア・ボードは,ラクダを使って街を巡り,そこの都市で必要なものを入手します。移動にはラクダチップ,入手には描かれた産物が必要です。空中庭園に使う植物を得たり,毎ターン手に入るお金のカードや即得点になる建物カードなどを手に入れます。適当な産物を合わせるのが結構難しいので,次々と行うわけにはいかないのが厳しく,悩ましいところ。
徐々に庭園もでき,自分はタイルが2枚です。ボードの下の神殿は,ターンの最後に数が優位なプレーヤーに恩恵があり,左がラクダチップか1金,中央は得点,右は産物というようになっています。ターンの最後に必ず3カ所とも駒が置かれ一番右の駒はずれて戻す羽目になります。
最終ターン,赤が庭園タイル6枚とり+10点で猛追したものの,青が神殿の点数で毎ターン確実に増やしていったリードを抜けず,自分も残念ながら追いつけず最下位に。4〜5点差なのでほんの少しのプレイ差で負けてしまいました。惜しい!
最初は見た目の複雑な感じと細々した決まり事が多く,どうしていけばいいのか分かりづらかったのですが,進めてみると一つ一つのアクションがきちんと連動していてスムーズに流れます。ただ,大きな目的は空中庭園の設営であるものの,神殿や交易との関係が少し絡み足りないというか,物足りないような,どこか淡々とした印象もありました。今回,庭園タイル2枚だけでボーナス点もないのに,神殿による毎ターン後の2点ずつの加算が大きくものをいって青が勝利したのもどうなのかなと,(他がその神殿を放置して取られ放題にしたのがいけないのですが・・・)。それぞれの小さな要素はいろいろな勝ち筋につながっていて悪くはないのですが,全体を大きく見たプレイ感が味わえなかったように思いました。ただ下手くそなだけかもしれませんが・・・^^;。
※2011.11.1
アミティス(Amyitis) ゲームデータ
○デザイン Cyril Demaegd
○発 表 2007年
○メーカー Ystari Games
○2〜4人用 約75分
○難易度 やや高め
○オークションで購入