ボードゲームレビュー


古代 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

 ゲルツ作のロンデルを使った定番,古代。3人でのプレーはありますが,今回初めて6人でのプレー。中東の面を使いました。基本陣取りですが,勢力を広げるだけでなく,神殿作りや技術の確保でも勝利を目指せます。勝利条件は人物カードを集めること。決して自分の領土を広げればいいというだけではありません。

古代

 6人プレーだと,アラブ,ペルシャ,ギリシャ,フェニキア,バビロニア,エジプトと6カ国全て登場します。資源のチップや自分の駒を準備していよいよ古代の決戦スタートです。

古代

 手番はあのロンデル方式。駒をくるくる回してアクションを決定していきます。資源の確保から,兵士の配置,進軍,技術の獲得など,したいことはたくさんで悩ましい限り。

古代

 自分は黄色でアラブを担当。右下に位置しているので最初はあまり他と絡まずゆったり自国を発展させていけそうです。隣はエジプトですが,あまり争わないようにしていました。

古代

 青や緑はフェニキア,バビロニアですが,間に挟まれ結構大変そう。周囲に常に気を配っていかないといけません。

古代

 6人プレーだと,人物カードを7枚集めるのが目標。都市や神殿の発展だけでなく,技術レベルを上げることによってもカードをゲットできます。自分は技術のカードは後手後手を踏んでなかなか得ることができずに苦労しました。黒は戦力よりも技術レベルでカードを確保する平和主義でいっていました。さすがギリシャ!?

古代

 予想通りバビロニア方面は厳しい状況。緑や青は必死に防御力を高めています。なかなか他へ勢力を伸ばしていくのが厳しいようです。この地域だとどういう戦略を中心にしていくといいのでしょうか。

古代

 自分は着実に近隣に足場を固め,海域も少しずつ押さえていきます。ただし,勝つためには北か西の相手と少しはやり合わないといけなくなっていきます。

古代

 都市が10を越え,海域も7以上を押さえ,どうにかカードは3枚。その後神殿も3つ目を建て4枚は確保しましたが,その先が進まない。技術で1枚も取れなかったのが痛かったです。さらに北への進出をあせり,十分な兵士を確保する前に国家を広げてしまったのが失敗でした。

古代

 あと1手番あれば兵士を増強して防御力を上げることができるという直前,北からやってきたペルシャ軍に我が神殿を破壊され万事休す。敗北となりました・・・。

 運の要素もなく,戦略的に考えてとことん頑張らなくてはならない,まさに古代の決戦ゲーム。古代国家の陣取りがメインとは言うものの,勝つための道筋はいくつかあるのが,殺伐とした雰囲気にならないのがうれしいところ。相手を倒すことに専念しなくても結構楽しめるので,直接攻撃が苦手な人でも古代国家の盛衰を思う存分楽しめます。ただやはり6人でプレーするのは,ゲームになれていないと相当厳しいと思いました。最初から東西に挟まれた国家は辛いものがありました。全体としては難易度の高いゲームになると思いますが,ロンデルシステムによって,アクションの流れが分かりやすいのが,初めての人にもなじみやすく,こうしたゲームの醍醐味を味わってもらえるのがいいです。皆さんにも好評でした。
※2013.5.14

古代(Antike) ゲームデータ

古代
○デザイン Mac Gerdts
○発  表 2005年
○メーカー PD-Verlag
○2〜6人用 約120分
○難易度  高め
○ドイツ・アマゾンで購入