ボードゲームレビュー


アーク・ノア ☆☆☆☆☆☆☆ 

 大洪水に備えるノア達となって,方舟を完成させ,そこに動物のつがいを入れて,動物たちを守ろう!みんなで協力しながら方舟を作り上げるのです。

アーク・ノア

 3人でのプレー。大きな方舟のボードとアクションボードを広げ,各自最初のパーツなどを持ってスタート。パーツは仕切りの木の棒,船の防水用の駒,動物たちの食料,そしてランダムに受け取る雄と雌の動物。

アーク・ノア

 プレーのシステムは簡単です。アクションボードに自分の駒を置いていくだけ。左の方が手番が先になります。駒などをパーツを受け取ったり,新しい動物を引いたり,動物を入れる場所を作ったり,そして動物を船に乗せたりというアクション。駒が置かれなかったアクションは1点ずつ得点がボーナスで加算される仕組みです。

アーク・ノア

 3人プレーだと動物は21種類,さすがに直ぐにはつがいが引けるわけではありません。つがいは必ずしも自分だけで持つ必要はなく,誰かのタイルとつがいになれば方舟に乗せる準備ができたことになります。運良くパンダが誰かとつがいになり,つがいになった印に裏返しておきます。

アーク・ノア

 つがいを置ける広さは決まっており,そのサイズに合わせた場所にしか置けません。つがいを置く場所の木駒は自分だけでなく,誰の駒があってもOK。みんなで作っていくのです。この木駒や防水の黒い駒を置くとそれぞれ1点入ります。

アーク・ノア

 アクションは選んだ本人だけでなく,他のプレーヤーも効果は小さいながらもできるものがほとんど。互いのアクションを有効に使っていくことも大事。新たな動物は選んだ本人が一番に1枚もらえますが,他の2人も順に1枚ずつもらえます。ただし,動物にしろ,木駒にしろ,最後に手元に残してしまうと減点・・・。

アーク・ノア

 動物の配置には8アクションポイント使ってアクションができます。(他のプレーヤーは5アクションポイント分)ここでは,2ますの区画にまず食料を置き(2ポイント使用),入れる動物のサイズのポイントを使うという流れ(4ポイント使用)。6ポイント使ってカンガルーを配置。カンガルーの得点2枚分12点,その区画に使っている自分の木駒の数と使われている防水駒の数だけ得点になり,青が17点獲得,自分の緑も木駒3本置いているので3点です。このとき他のプレーヤーの動物タイルを使えば,使用アクションポイントは不要ですが,動物の得点も,タイルの持ち主に入るのです。

アーク・ノア

 やることが簡単で3人なのでさくさく進みます。ただし,なかなか動物のつがいが揃わなくて方舟に乗せてやれないのが厳しいところ。ただし,ここで自分にサイのつがいが手に入り,4区画の場所に食料も準備したので次に大きく得点するチャンスです。

アーク・ノア

 8アクションポイント使い切ってサイのつがいを配置。動物と木駒などで一気に28点獲得。かなり優位に立ちました。大きな得点の動物タイルを自分だけで置けるとかなり強そうでした。

アーク・ノア

 ゲームは10ラウンドを越え,方舟の外周に木駒が全て置かれたら最終アクション。手元の残ったパーツや動物を配置できますが,今回だれも木駒を残しておらず,方舟の区画が中途半端になってしまい,それぞれマイナス点要素を残してしまいましたが,失点を最小限に抑えた自分が何とか勝利しました。

 派手なおもしろさには欠けますが,テンポの良さで気軽に楽しめるファミリーゲーム的な作品です。交換というアクション以外は選んだ本人以外にも,多少の恩恵があり,他人のアクションもうまく使っていくことが必要です。区画を作る木駒や動物のタイルの配置など,本人だけでなく,関わりのあるプレーヤーみんなに得点が入るのも,家族でわいわい進めるにはちょうどいい感じです。そんな中で何とか自分だけがうまく得点を加算していくように考えるのが一興な,佳作です。
※2013.6.8

アーク・ノア(Ark & Noah) ゲームデータ

アーク・ノア
○デザイン Stefano Groppi
○発  表 2012年
○メーカー Placentia Games
○2〜4人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○オークションで購入