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ボードゲームレビュー
ブリュッセル1893 ☆☆☆☆☆☆☆☆
時代は19世紀末以降、ベルギーの首都であるブリュッセル。アール・ヌーヴォー様式の建築家となって、装飾用の美術品を作成・売却したり、有名人の力を借りたり、資源を得たりして建物を建設していきます。ボードのデザインは雰囲気がありますね。今回は2人でのプレー。
右側のアールヌーボーのボードは、実際は細長いボードが5枚ランダムで組み合わさっています。毎回違った配置になるということ。ちょっと難易度が上がる裏面も使えるので、バリエーションは豊富。左のブリュッセルボードはおまけのアクションや各種情報などが分かるようになっています。手元には自分の建築スペース用ボードも。なかなか煩雑(良い意味で)。
システムの基本はワーカープレイスメントです。毎ラウンド、アールヌーボー・ボードでどの範囲のアクションができるのか決まるので、その範囲の中でのアクションを選択して働き手を配置。二人プレーなのでお邪魔な駒も2個配置。
ここは早い者勝ち、しかも後で列ごとの優劣を決めるためにお金も必要。美術品を得る、建築資材を得る、美術品を売る、建物を建てる、有名人の力を借りるといったアクションのために駒を置いていきます。
さらに、後で列の下に並ぶボーナスカードが列ごとのお金の多さで決まり、さらにさらに紋章の回りの駒の数で影響力をアップできるという、そこまで考えて・・・、いやなかなかできません。
こっちのブリュッセルボードは、一番上におまけのアクションスペース、ここは駒の数を増やせば誰でも置ける場所。ただしこっちは楽して良いことがあるという設定で、最も駒の数が多いと裁判所へ召喚されて駒が使えなくなってしまいます。下の方に、受け取れる資材の種類、人物、美術品、さらに美術品を売るときの相場が、いろいろ変化しながら表示されていきます。
要素が多くて、細かく説明すると大変ですが、ボーナスカードや人物カードも使い方がいろいろで、なかなか先を考えて決めていくのが結構悩ましい。
アールヌーボのアクションスペースは9〜12、お邪魔駒も2個あるので、場所取りは熾烈、こちらで使えない分はブリュッセルボードで使うものの、多すぎると裁判所行きになってしまうので悩みどころ。どの得点要素に重点を置いていくか、しっかりと戦略を立てないと・・・。
5ラウンド後にゲームは終了。様々な影響力や人物、自分で決めた得点要素の状況などに応じて得点が入っての決算となります。今回、自分は人物カードの数での得点化を目指しましたが、コストもかかって思うように稼げず、数点差での敗北となってしまいました。
得点要素が多岐にわたるので、考えどころも多く、まさにゲーマーズ・ゲームと言った感じです。アールヌーボー・ボードの場所取りも、自分がやりたいこと+ラウンド後の状況も考えないといけないので複雑です。人物カードもその場限りにするか、保持するか、列ごとの競りで得たボーナスカードも、その場限りにするか、貯めておいて得点条件を増やすかなど、悩ましさ満点で、こうしたゲームが好きなら絶対に楽しくプレイできる、お勧めの一作です。
※2014.10.13
ブリュッセル1893(Bruxelles1893) ゲームデータ
○デザイン Etienne Espreman
○発 表 2013年
○メーカー Pearl Games
○2〜5人用 約90分
○難易度 やや重め
○駿河屋で購入