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ボードゲームレビュー
カリブ ☆☆☆☆☆☆☆☆
カリブ海には海賊船がうようよ。海賊船を上手に操って,近くの街を襲ってはお宝いただいたり,時にはよその船からこっそりちょうだいしたり,せっせと稼いで一番の大金持ちになろうというゲーム。
初期配置はこんな感じ。A〜Fの6隻の海賊船は船のマークのあるところにランダムで配置。最初は6カ所の街でお宝を奪うことができます。海賊船は,どのプレーヤーのものでもなく,動かしたい船を狙って,謂わば競りで権利を得ていきます。
各プレーヤーは0〜5と−1の移動タイルを持ち,このうち6枚を使ってA〜Fの船に移動力を割り当てます。左からAの船,Bの船の順にいくつ移動したいか決め,設定します。そして,Aから順番にせーのでオープンし,一番移動力が高いプレーヤーがその船を移動できます。もちろん,バッティングした場合のルールもあります。
もし,Fの船の権利が4で勝てたとしたら,4マス分まで移動可能。お宝がある近くの街へ移動し,街の宝を船に積み込みます。積み込んだ段階でとりあえず2000ゴールド獲得しますが,でも,これでお宝が自分のものになったわけではなく,カリブ海にいくつかある自分のアジト(自分の色の海域)に運び込んで自分のものになります。
海にはたくさんの海賊船がいるので,移動力が中途半端だと,危なっかしいところにたたずむことになり,途中で盗まれたり,積み替えられたりしてしまいます。またタイルの−1は,移動力を1減らすタイルなので,タイミングが良いと,足踏みをさせたり,させられたりして海の上は大騒動です。
一ラウンド毎に新たなお宝が見つかる街が2つずつ増えていきます。そして,誰かが決まった金額(3人では41000ゴールド)手に入れると,そのラウンドを最後まで行って一番のお金持ちが優勝です。
狙った船を狙った数だけ移動させ,お宝をゲットできたときは爽快!逆に−1を食らってぎりぎり届かなかったり,数字のバッティングで動かせなかったりと,タイルをオープンする時はドキドキワクワクです。決められた自分の船を操作するのではく,毎回プレーヤー間の駆け引きで,動かす船が決まるのが新鮮でおもしろいですね。”−1”もなかなか効果的ですし,余った1枚をバッティング時の戦力用に使える(一度だけ)のも良く,毎回タイルの配置に結構悩みます。今回,一つ前のラウンドで全員がバッティングして動けなかったところを賭に出て別のところを狙いにいったら見事に当たり,きわどく勝つことができました。短い時間で結構な駆け引きが楽しめる良作だと思います。
※2011.7
カリブ(caribic) ゲームデータ
○デザイン Michail Antonow / Jens-Peter Schliemann
○発 表 2004年
○メーカー Identity Games
○2〜4人用 約30分
○難易度 やや低め
○メビウス・ゲームズで購入