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ボードゲームレビュー
エル・ガウチョ ☆☆☆☆☆☆☆
草原に遊ぶ牛を捕らえて,自分の牧場に連れて行きましょう。同じ種類の牛を上手に並べると高得点のチャンス。特殊アクションをうまく組み合わせるのが鍵です。
なかなかほのぼのとしたデザインのボード,ダイスを振るスペースが立体的になっているのも良い感じです。今回は二入でのプレー。規定の準備をしていざスタート。
ダイスはこの囲いの中に振ります。一個一個が牛のような雰囲気。出た目を手番プレーヤーから2つずつ選んで,その目に応じたアクションをしていきます。
アクションは大きく分けて2つ。牧場にいる牛にガウチョ駒を置く(出目に応じて)か,下の特殊アクションスペースに置いてアクションの予約をするか(置いたターンではできない)です。
できるだけ同じ種類の牛をたくさん集めて高得点を狙うので,最初は準備で取った牛に合わせて狙いをつけていきます。雄牛の大きい数字にダイスを合わせたらガウチョを立たせて,小さい数字に合わせたら寝かせて置きます。
下のアクションは,任意のダイス目を追加したり,泥棒したりする,お助けアクションが6個。手番に駒を置いておけば,後から好きなタイミングで駒を使ってアクションできます(手番には数えない)。
で,ラウンドの終了時に,牧場の牛のタイル一列分全てにガウチョ駒が置かれていたら,牛の回収が発生。ただし,立たせて置いてある牛のタイルだけ手元に集めます。一番下の2枚に自分の立った駒が置いてあるので回収できることになります。他の列はまだ全部埋まっていないのでそのまま持ち越し。
ここで悩ましいのは,取ったタイルは「ケルト」のように,数字の降順か昇順を決めて並べていかなくてはならないところ。もし,降順昇順がうまくいかなければ強制売却です。売却は左右どちらかの大きい数字×タイルの枚数。でかい数字が1枚あると結構な収入に。
牧場に寝ているガウチョ駒は,もう一度小さい数字を当てはめて立たせるか,下の特別アクションを使って2個まで一度に立たせるかしてから回収です。
そんなこんなでラウンドを続け,新しいタイルが牧場に補充できなくなると終わりがもうすぐ。最終アクションをやって,手元の牛たちの得点計算をして決算。互いに狙い通りに牛を集めましたが,何と1点差で自分の敗北。惜しかった!
これはなかなか楽しい,そんなに難しくもなく,気軽に遊べる一作です。この後4人でもプレーしましたが,どの牛をねらっていくか,互いにかぶると取り合いが激しいし,取った牛はできればたくさん並べて高得点にしたいし,といってダイス目はままならないしと,それなりの悩ましさもしっかりあります。人の牛を盗んだり,欲しい牛のタイルを置き換えたりといった直接攻撃的なこともできますが,保証もあるのであまりギスギスしたことにもなりません。特殊アクションをうまく組み合わせて手番がきれいに流れるととても良い気分です。重すぎず軽すぎず,そんなゲームをしたいときには出番となるお勧めの作品です。
※2015.1.25
エル・ガウチョ(El Gaucho) ゲームデータ
○デザイン Arve D. Fühler
○発 表 2014年
○メーカー Argentum Verlag
○2〜4人用 約60分
○難易度 中ぐらい
○イエローサブマリンで購入