こんなに素晴らしいドイツのボードゲームをみんなで楽しみましょう
ボードゲームレビュー
ヘルベチア ☆☆☆☆☆☆☆☆
ナポレオンの支配から解放されたスイス−ラテン語でヘルベチア−村々の人々は,新たな村の発展のために力を注ぎます。建物を増やし,商品を運び,隣村の人々と結婚し,新たな子どもたちを育てます。最もうまく村を発展させた者が勝者です。
中央に小ぶりのメインボードを置き,自分は村の中心と初期の建物3つを置きます。男女3人ずつ6個の駒を持ち,きまりに従って配置します。そうですこのゲームでは人物の駒に男女の区別があります。今,自分の村には左上レンガ工場に男性1名,その右製材所に女性1名,左の麦畑に男性1名と右側の村から嫁いできた女性1名,働く場のない女性が村の中心に1名,子どもが中央のボードの学校に1名です。6枚のコインのうち2枚を右隣のプレーヤーに1枚ずつ渡し,自分も左から来たコインを村の中心において準備完了。
手番の基本は,アクションをしたい人物−中央のボードにいる−に自分の駒を置いて,実行するだけです。最初は一番左の建築家にコインを置き,村に新しい建物を建てました。左下の鉱山がそうです。この鉱山を建てるには資源として木材が必要で,自分の村の製材所の木材を使います。そうすると,製材所の働き手は木材を生産したら寝てしまいます。(駒が寝てます!)村の中心に無職の人がいたら,その新しい建物で働きます。
左から2番目が御者。村の生産物を中央ボードの街の大市場へ運びます。2枚コインを置いて,レンガと麦を運びました。運んだら商品駒をボードの該当の場所に置きます。これは1個1点になります。さっきと同じように生産した村人は寝ます!
この写真では,さっき寝ていた村人は起きていますが,その起こす人が3人目の夜警。この人のアクションで,どの村でも!!村の四分の一の建物の村人をだれでも!!起こします。こうして,手持ちのコインを使ってターンを進めていき,コインの残しているプレーヤーが一人になるとそのラウンドが終了。得点計算になります。この得点計算は累積するものではなく,毎ラウンド,状況に応じて得点を調べ,だれかが20点越えたらゲーム終了です。最初はまだ少ないわけで,運んだ商品で2点,御者と夜警にコインが一番多かったから1点ずつなどです。
こうしてラウンドを進めます。4人目の人物は司祭,村人の結婚式をします。村の中心にいる自分の駒をよその村の独身の建物に嫁がせます。すると,その建物の効果が使えるのです。そのとき,その村にある自分のコインも獲得できるので手番が増える大事なアクションです。5人目が助産婦。結婚した2人に子どもが誕生します。自分の村の左側の麦畑では1人誕生しました。
村が少しずつ賑やかになり,建物や村人が増えていきます。人物タイルは1枚1点ですが,毎ラウンドその人物にコインが多いところへ行ってしまいます。(同点なら元いた場所から移動しません)また,スタートプレーヤータイルも1点,これらはラウンド毎に点数が増減します。その他にはボーナスタイルがあり,配達した商品の条件を達成するともらえたり,村のまわりをいち早く建物で囲むともらえたりします。
この段階では人物タイルは全て他へ行ってしまっています。パンを最初に配達した1点と,石・レンガ・木材を3つ配達した1点,あとは,後半得点のもとになる勝利点の建物(スイスの国旗に3とあるやつ)。たくさんの資材が必要ですが,勝利点建物は人物を置かなくていいのでもっと建てるようにがんばるべきでした。そういえば,生まれた子供は新たなターンで学校へ行き,その次のターンで空いた建物か村の中心にきます。今手持ちに4人も無職の村人がいるので他の村へ結婚に行かせねば・・・。
もうあと1つで村が囲めますが,実はもう後の2人に先に囲まれており,囲みのボーナスはすでにない状態。一度働いて寝てしまっている村人に苦労します。これが建てたいとか,これを運びたいと思った時に,寝ていて資材が生み出せないこともしばしば・・・。そんなに直ぐに寝るなよと文句が言いたくなります。
そうこうしているうちに,青が一気に追い込み,5つの商品を最初に運んだボーナス4点が効いて20点を突破。他の2人の追い上げも届かず我が村の栄光を手にすることはできませんでした。
自分の村を発展させていくシステムとしてはありそうなゲームですが,今までにないアイデアもあって楽しく遊べます。人物に男女の区別があり,結婚してその村の建物も活用できるのは作戦も広がります。また,子どもができて,働き手を増やしていくのもおもしろいですね(子どもが育つ早さはすごいですが)。生産するのは1個だけのなのに働いたら寝てしまって困るのもできそうでできないジレンマとなっています。ただ,2つルールを見逃していて失敗だったのが,夜警はどの村の建物でも起こせることと,人物タイルを持っていると追加アクションができること。これらで展開はかなり変わってきそうなので再挑戦してアップし直したいと思います。
※2011.12.3
ヘルベチア(Helvetia) ゲームデータ
○デザイン Matthias Cramer
○発 表 2011年
○メーカー KOSMOS
○2〜4人用 約60分
○難易度 中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入(約27.2ユーロ)