ボードゲームレビュー


さまよえるオランダ人 ☆☆☆☆☆☆☆

 1992年のトイバーの名作が,何と今になって日本語版で再発売。これは!ということで購入しての初プレイは4人で。

さまよえるオランダ人

 初めてで手探り状態ですが,手札には株券となる商船カード3枚(増えも減りもしません。交換だけ)と,ゲーム中たった3回だけ使える,商館(株券交換)カードと蹄鉄チップを入手できる鍛冶屋カードが。あと,ランダムで9枚の蹄鉄チップがあります。さまよえる幽霊船がオランダからどこへいくことか。

さまよえるオランダ人

 毎ラウンド2個のダイスを振って,その目がラッキーナンバーとなります。蹄鉄チップを使ってラッキーナンバーになるようにチップを出すと,幽霊船を動かす権利が得られるのですが,同じ場合は話し合ったり,お金で譲ってもらったり,はたまた決着するまでチップで対決したりと,互いの駆け引きが結構熱い!何としても向かって欲しくない方向があると必死です。ShuhさんとShibuさんは,お金で決着したようですが・・・。

さまよえるオランダ人

 チップは使っていくとなくなってしまうので,どこかで鍛冶屋カードを使って場のチップを回収しに行かないといけません。これも1人なら全部取れますが,複数いると山分け。ゲーム中3回しか取れないので,そのタイミングも難しいところ。

さまよえるオランダ人

 さて,幽霊船は,島に着くと,その時幽霊船を動かすのに合意した人たちだけで,手持ちの商船に応じた配当金がもらえます。これが唯一の収入。

さまよえるオランダ人

 しかし,多くの場合は近所にある商船に向かっていきます。あわれ,幽霊船に襲われた商船は,その株券の持ち主はその時の株価分の支払いをさせ,さらには,株が暴落してしまいます。これを何とか避けるために,株券を交換したり,幽霊船を動かす権利を取るぞと頑張るわけです。

さまよえるオランダ人

 幽霊船に襲われるたびにラウンドマーカーが進んで行き,最後のマスまでいったらゲーム終了。このときの各船に位置による株価の価値で勝負が決まります。いろいろな色の船が襲われていきますが,後半に持っている株券の船が襲われるとかなりダメージが。残念ながら,最後に高かった船が襲われ暴落,逆転でMasaさんの勝利でした。

 ずっと気になっていた作品ですが,ニュー・ゲームズ・オーダーが発売すると言うことで早速購入。小さめの箱にギュッと詰まっています。チップ用のスタンドもあるのが驚きました。ゲームは,まさに互いの駆け引きを楽しみながら,厳しい状況を何とか乗り切っていきたいという,アクション選択が悩ましい良作。かなり高くなっていた船の株が暴落する衝撃はかなりのものです。逆なら大いにしてやったりです。わいわいと互いのやりとり,交渉を楽しむことができるのが好きなら必須の一作ですね。
※2016.6.12

さまよえるオランダ人(Der Fliegende Holländer) ゲームデータ

さまよえるオランダ人
○デザイン Klaus Teuber
○発  表 1992年/2016年
○メーカー New Games Order(日本語版)
○3〜6人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○イエローサブマリンで購入