ボードゲームレビュー


イスラ・ドラーダ ☆☆☆☆ 

皆で宝探しをしよう。しかし,思うようには進めない。行きたい場所はそれぞれ違います。時には協力して,時には相手を出し抜き,宝物を手に入れよう。

イスラ・ドラーダ

今回は3人でプレー。冒険心をくすぐる楽しい雰囲気です。16個の探索コマが置かれたら終了。同じ場所に複数のコマが置かれることもあります。冒険者が中央に1人,プレーヤーみんなでこの冒険者を移動させ,宝探しを始めます。

イスラ・ドラーダ イスラ・ドラーダ

手札は,まず冒険カード6枚,冒険者の移動に使うカードが基本,何種類かの速攻効果の特殊カードもあり,それらの使い道もポイントです。あとは,初期財宝カード2枚,呪いのカード1枚,任務カード1枚,財宝や呪いのカードは,その場所へ行ったらオープンされて得点や失点となります。任務カードはゲーム終了時のボーナスを目指すものです。

イスラ・ドラーダ

移動は,あの「エルフェンランド」そのものです。アラン・ムーンも制作に携わっているので納得。ただし,移動は冒険カードによる競り方式。行きたい方向の地形にあったカードを出せる枚数を宣言しながら競っていきます。最も高い枚数(ポイント)をつけたプレーヤーがその方向に1マス分進めます。

イスラ・ドラーダ

ここでは,山道を進むのに,ヤク1枚と,草原用のゴノゴを呪術師でヤクにして2,更に飛行系はジョーカーにもなるので翼竜の2も足して4で競りに勝って山道を向こうへ進ませることにしました。草原を手前の村へ来てしまうと呪いのカードをオープンする羽目になるので何としても阻止。(砂漠に立っているのはビッグ・フット,道をふさぐでかい奴です。)

イスラ・ドラーダ

冒険カードによる移動は1マス分が基本。なので,手持ちの財宝に合わせて行きたい場所にたどり着くのは結構大変。ここで肝になるのが空中移動カード。これを使うと好きな場所に飛んでいけます。また,水上移動は,川を2マス分進めます。このあたりをうまく使いこなさないとなかなか財宝を確保するまで至りません。飛行艇は3金必要ですが,競り値は5もあり,強力な移動手段です。

イスラ・ドラーダ

財宝カードは最初に2枚もらえるだけですが,一部の冒険カードによって増やすか,4・9ラウンドでは,赤のコマを使って赤い字の村に到着すると,1枚・2枚増やすことができます。この時ばかりは結構みんなで赤い村に行けるように協力的となり,新たな財宝カードを得ることに。これを素通りしてしまっても,任務カードのためとか相手の邪魔のために移動する目的もあるのですが,なんか楽しみが減る感じで盛り上がりません。はやり財宝を見つけるというのがワクワク感アップにつながりますね。さて,そうやって財宝カードも増やしましたが,前に行ったところと同じ場所の財宝だともう一度訪れないとオープンできません。現在,2枚の財宝を確定,呪いのカードはまだオープンしないで済んでいます。新たな3枚もものにできるといいんですが・・・。

イスラ・ドラーダ

最後の16個目の探検済みマーカーがなくなったらゲーム終了。結局呪いも開けられてしまいましたが,財宝もそこそこゲット,そして任務カードも全て達成してボーナス20点をゲット。金貨の残りも1点ずつ加算。合計41点で勝ったと思ったら,下家が42点でするりと勝利を持って行ってしまいました。あれーー!

財宝探して旅をするという,まあよくあるテーマのボードゲームですが,イラストやボードの雰囲気も楽しく家族でわいわい楽しめる作品です。移動は基本競りによって決まるので,自分で大きく出るか,相手の動きに便乗するか,手持ちの財宝がある村との位置関係などで悩ましく展開します。地上の移動だけでは1マスずつなので,空路移動がものを言います。ただ,初期の財宝カード2枚以外には,先にも書いたようにある特定の条件でのみしか,追加の財宝カードが手に入りません。あまりシビアにぎすぎすしないで,みんなで「次は財宝カードを手に入れよう!」と互いに協力するのも必要かもしれません。そのあたりもファミリーゲームかなと思います。また,任務カードは何十種類かあるうちの1枚だけが手札になりますが,相当厳しいものもあり,バランス的には微妙ですね。6人までプレイできるので,今回より多い人数ではどんな展開になるのか,また試してみたいと思います。
※2011.7.26

イスラ・ドラーダ(Isla Dorada) ゲームデータ

イスラ・ドラーダ
○デザイン Bruno Faidutti
○発  表 2010年
○メーカー Fantasy Flight Games・Arclight(日本語版)
○3〜6人用 約60分
○難易度  中ぐらい
○アマゾンで購入