ボードゲームレビュー


K2 ☆☆☆☆☆☆☆ 

世界第2位の高峰のK2登頂を目指せ!無事登山家2人を頂上へ登らせることができるか?はたまた途中で適応力の限界を迎え帰らぬ人となってしまうのか?厳しい登山の戦いの始まりである。

K2

3人でのプレー。ボードは夏山の面と冬山の面があり,当然冬山の方が相当過酷。初めてのプレーなので夏山で天候タイルも夏用の安定した方を使用。それでも結構大変だったりします。18枚の手札には移動力を表すものが13枚,適応力の回復を図るものが5枚。一日に3枚使い,18日の戦いでカード3回り使うことになります。全員ベースキャンプを拠点に登ります。

K2

カードはよくシャッフルし,6枚を取ります。そこから3枚を選んで一日の行動に割り当てます。始めのうちは安全なので移動もある程度できます。今後に備えて抵抗力を高めることも必要でしょうか?適応力は最大10まであるものの,ターンの最後には6まで下げられてしまうので無駄なアップは避けたいところです。

K2

決めた3枚を伏せて出し,一斉にオープン。ここで移動力が最大のプレーヤーにリスクマーカーというとんでもないものが与えられてしまいます。

K2

最初のターンの終了時。ほんの少しだけ登り始めました。とりあえず安心して移動できるのはこの6000m以下のところだけ。この範囲は勝利点1点の範囲です。だんだん高くなると勝利点が高くなり,頂上は10点です。1度でも最も高い場所へ行ったらその点数が入り,そのあと下山しても得点は下がりません。ただし,途中で適応力0になってしまうと死亡とされ,1点に戻されてしまいます。左の長方形のタイルは天気予報のタイル。3〜6日分の天気が分かります。ターンの最後に高さと天候による適応力の減点があるので,悪天候が予想されるときには行動も要注意です。

K2

2ターン目は新たに3枚のカードを補充して6枚のカードから選んだ3枚で行動します。ここは1人だけ上に上げて,後は適応力を少し高めておくようにしました。低い方は,適応力が1上がる場所もあるのでそれも活用しながらの登頂への準備段階といったところです。

K2

3ターン目,ギザ駒探検家(ギザギザの駒)の適応力を6まで高めいざ登頂へと歩みましょう。天気も低い方には影響しません。

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5日目,青が1人だけかなり上まで登ってきました。赤と緑は中腹です。実は各スペースはゲーム人数によって,そこに留まることができる人数が決まっており,中腹は2人までですが,写真の置くのスペースに3人入っているのは間違いで,直ぐに赤に1マス戻ってもらいました。この,スペースの制限も結構きつく,進むに進めないこともでてきます。

K2

たぶん9日目。みんなそれぞれテントを建てました。テントの場所に自分の駒があれば,適応力1回復します。高地ではいるだけでマイナスになる場所も多く,その場合は±ゼロでやり過ごせます。みんな中腹過ぎぐらいまで来ており,この先をねらっています。今は結構適応力も高いですが,これがあっというまに減っていくのが恐ろしい!

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10日目,青が8000m超えに出ました。ここは1マスに1駒しか入れません。しばらく天候は晴れが続くのでできれば上を目指したいのですが,駒数制限もあり思うようにいきません。

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最終日,青1人のみ登頂成功し,少し下山した状態。赤や緑は頂上に立つことができませんでした。幸い全隊員命に別状はなく,18日間を過ごすことはできましたが。結局青15点,赤14点,緑11点に終わり最下位でした・・・。

話題のゲームで,今までなかったテーマがうまく機能している秀作です。山登りを行うある種レースゲームですが,そう簡単には登らせてもらえません。上がれば上がるほど体力の消耗が激しく,適応力に細心の注意を払っていないと志半ばで死亡・・・・。カードをめくり,選択し,天候の状況も考え,どこに進むか,常に緊迫感を味わいながらプレイが実に心地よいです。各マスでの駒数の制限も結構効いており,行きたいのに前の駒が邪魔で行けずに安全な場所まで戻るしかない時などはつらいことこの上ないですね。カードの巡り運やリスクマーカーのめくり運がゲームの戦略とバランス良くできています。裏側の冬山でプレイしたらどんな展開になるのでしょうか??登山の厳しさをボードで味わうことができる希有なゲームです!
※2011.10.30

K2(K2) ゲームデータ

K2
○デザイン Adam Kaluza
○発  表 2010年
○メーカー REBEL.pl
○1〜5人用 約60分
○難易度  やや高め
○ゲームストア・バネストで購入