ボードゲームレビュー


カイロ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

 カイロのバザールはいつも早朝から大賑わいです。絨毯、貴重な香油、そして極上の香辛料が顧客を待っています。しかし彼らの気を引くことができるのは大きな売店だけです。プレイヤーは貿易商となり、顧客を引きつけるために市場の露店を拡大します。競争相手も怠けてはおらず、顧客は遠くまでは歩きたがらないので、ときには客引きが役に立つでしょう。(ルールブックから)

カイロ

 3人でのプレー。今回は推奨配置によって最初の露店を置いています。露店配置用のカードやお金などを持ってゲームスタート。

カイロ

 手番にできることの1つが露店の新規開店や拡張。手札の配置カードをプレイして,その該当の区画に露店を置きます。紫はレストラン専用区域に配置。ここから店の拡大をしたり,客を呼び込んで稼いだりします。

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 2つめは,客の呼び込み。ある色の客は同じ色の露店の基本は一番近い店に出かけます。客引きカードを使うと,遠くても来てくれるのですが。客が来たら店の大きさに応じてお金が入ります。お金を手に入れるためには客を呼び込むしかありません。青の店に青の客が来て1金獲得。そういえば,各プレーヤーは色別ではなくてエジプトの独特のアイコンが目印です。チグユーのような感じ。自分はアンクです。

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 もう一つできることはカードを2枚獲得すること。露店を配置するためのカードや客引きカードを獲得できます。ただし,手札制限は4枚まで。そんなにため込むわけにはいかないので,手札と配置したい露店とがうまく合うかどうか,自由にはいきません。

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 露店は一度最初の店を開いたら後は拡張あるのみ。まずは一番乗りで青の店を拡張。拡張して2マスになるので2金必要。そして,店の広さ分の得点をまず得て,さらにその時点で一番大きな店になると,金メダル銀メダルの得点が入ります。このメダルの得点が重要です。ここでは2点にメダルの5点を獲得!

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 市街地に少しずつ露店が広がっていきますが,この露店の配置規則がいやらしい。ざっくり言うと,9つの区画それぞれには,同じ色の露店を始めることはできない,違う色の拡張タイル同士以外は隣り合わせることができない,客が来れないような配置はできないといったところ。なので,広そうに見えるこのボードも意外と狭く,露店を配置する場所に苦労することになります。

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 全ての露店を拡張するのは厳しいので,それぞれが狙いの色を絞っていきます。露店の大きさがトップになったり同じなったりするたびにメダルの得点が入るのでそれを狙ったり,また,今回スカラベのプレーヤーは赤の露店をひたすら大きくして得点を稼ぐ戦法でした。さて青の露店を3マスにしたのですが,青のお金で3金ないので,他のお金倍にして使うことでよし。

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 お客を移動してお金を稼ぎ,お客は同じ色の店に行くと,満足していったん帰ってしまい,待機していた客と代わります。店が大きくなると入るお金も大きくなり,ゲームは一気に収束していくところなど,いかにもでいいですねぇ。

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 拡張タイルの1種類がなくなるか,2種類が1枚になったらゲームは終わりへ。最後は露店の拡張・配置だけをできるだけ行い終了。最後に持っているメダルの得点にお金を得点に替えた分を足して勝負。今回は接戦になりましたが,高いメダルを確保できていた自分が逃げ切り勝利でした。

 いろいろ制限が厳しい中での陣取りをメインとした自分にはナイスなゲームです。露店の配置や拡張は手札によって左右されるので,思うとおりにはいきません。客をどうやって自分の店に迎えるてお金を稼ぐか。どの露店を広げて得点を効率よく得るか。なかなか悩みどころも満載で,最後まで勝負が分からないのもいいですね。後半は意外と早くゲームが収束していき,うかうかしていると計画が途中で終わってしまいます。ただし,4人だと相当きつそうなので3人がお勧めでしょうか。
※2013.2.9

カイロ(Kairo) ゲームデータ

カイロ
○デザイン Kimmo Sorsamo
○発  表 2012年
○メーカー Queen Games
○2〜4人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入