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ボードゲームレビュー
ロスト・テンプル ☆☆☆☆☆☆
あの「あやつり人形」をシンプルにリメイクしたらしい・・・。役割を選び,アクションを進めるという基本は同じですが,目指すところはゴール。レースゲームというかすごろくのような形になりました。
今回は,自分と小学生の子どもたち6人の7人でのプレー。目的は自分の駒をゴールまでたどりつかせること,そのために9人のキャラクターから1人を選んでその能力を使っていくのです。7人なので,ゴールは途中の寺院まで。最初にランダムにカードを引き,最初のポジションが決まります。前の方はもらえる宝石が少なく,後ろの方は宝石も多く,ナタトークンなるアイテムももらえます。自分は一番前からスタート,宝石もありません。
最初のラウンドは使えるカードが回ってこず,一歩も進めずに終了。2ラウンド目,3番目にカードの選択です。呪術師は,他のキャラクターと場所が入れ替えれるもの。ここでは意味なし。他には手持ちの宝石を使って進むものが多く,宝石を奪う盗賊などもあります。何せ宝石がないので使えるキャラも少ない。
この漁民は,たぶん使えるなら最強のキャラ。手持ちの宝石を必ず全て支払い,宝石の数の2倍進める(最大20マス)という恐ろしい効果。ジャングルを抜けるナタトークンと多くの宝石を持っていれば,あっという間に大逆転も可能です。ただ,ここでは2個しかない宝石で4マス進んだだけですが・・・。
盗賊は,あるキャラクターを宣言して,そこから全ての宝石を盗むもの。このときたくさん持っているプレーヤーのキャラを予想して宣言するも,何と使われずに埋もれているキャラに当たってしまい何も取れず・・・。
通り道にはいくつかのチャンストークンもあり,止まるとそれをめくります。これは良い効果だけでなく,悪い効果もあるでちょっとしたギャンブルです。このトークン2枚を確認できるキャラクタもあります。今回のキャラは斥候,払った宝石の数だけのマス進めるもの。ここでも2マスのみです。
この職人がナタトークン1枚得るもの。これがあると,ジャングルで止まらずにそのまま通過できるのです。今回のチャンストークンはラッキーな宝石4個ゲット。
いよいよゴールも迫ってきましたが,この僧侶は宝石2個で次の神殿まで進めるもの。もちろん途中にジャングルがあればナタトークンも必要。ゴール手前まで近づきましたが・・・。
最後オレンジが見事にゴールにたどり着き優勝。茶色が例の漁民の効果で一気に十数マス進み2位まで来てしまいました。自分はあと一歩及ばず3位という結果でした。
あやつり人形での建物の建築という要素を,双六風に置き換えてシンプルにした感じでしたが,十分楽しめました。目的がはっきりしているので子どもたちとプレイしても分かりやすく,キャラ選びに熱が入ります。おまけのプロモカードもついており,9人までプレーできるので多人数でも使えそうです。ただ,キャラ選びに熱が入れば,それだけ時間もかかり,どうしてもダウンタイムが長くなってしまいます。あと最も残念なのは,駒の色の判別が非常にしづらい,誰がどの色の駒なのか分からなくなりそうなことがしばしばあります。だいたい黒と灰色とか,茶とオレンジとか・・・,それに駒も背高のっぽで立たせるのに一苦労,途中から寝かせて使っていました!分かりやすくなっただけ,子どもも含めてプレイするのにはいいですが,あやつり人形とどっちがよりおもしろいかと言われれば,やはりあやつり人形ですね。
※2012.8.9
ロスト・テンプル(Lost Temple) ゲームデータ
○デザイン Bruno Faidutti
○発 表 2011年
○メーカー White Goblin Games(日本版アークライト)
○2〜8人用 約40分
○難易度 中ぐらい
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