ボードゲームレビュー


ノートル・ダム ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

パリの有力者となり繁栄を求め、ノートル・ダムにも寄付をして、確実な権力と名声を得よう。しかし,ペストは恐ろしい!

ノートル・ダム

3人プレーでの配置。人数によって使うボードの数が違います。3人だと3枚でこんな形に。中央にノートルダム大聖堂があります。それぞれ自分の馬車や大使マーカーを配置し、ゲームスタート。サイドには毎ラウンド援助してくれる人物が控えています。

ノートル・ダム

このゲームの面白いところは、手札がまわるところ。9枚のカードから3枚を引き、そのうち1枚をとったら左に回します。右から来た2枚のうち1枚をとって、左に回します。ようするに3人のカードが1枚ずつ手札になるのです。自分が必要なカードはもちろん、相手がほしそうなカードをブロックすることも必要です。最初の3枚はこんなの。左から影響マーカーが増えるカード、馬車を動かせるカード,勝利点がもらえるカード。

ノートル・ダム

別の2人から回ってきたカードを合わせて3枚。結局ここでは,影響マーカー,お金,勝利点が増やせるカードになっています。このうち1回のラウンドで使えるのは2枚。どれにしようか・・・

ノートル・ダム

カードをプレイし、アクションをします。自分の地区に影響マーカーを置き、名声点やお金などを得ます。マーカーをたくさん置くほど高い影響を得ますが、なかなか思うとおりにはいきません。駒もお金もけっこうキツキツです。ここでは影響マーカーを増やすカードをプレイ。自分の地区の建物に影響マーカーを置き,置いてある数分の影響マーカーを獲得します。他のカードも同様にいろいろなアクションができます。

ノートル・ダム

2アクションずつ回ると人物の雇用ができます。1金払って誰でも雇用し,そのアクションを行います。みんな役に立つ人ばかりですが,時にはお金がなくて雇えないことも。ここでは,手前からペストの影響をなしにしてくれる貴重な医者,マーカーと点が入る修道士,新たなマーカーを置いてアクションができる司教です。

ノートル・ダム

その恐怖のペスト。街にいろいろな人がいると衛生状態が悪くなるのでしょうか。ペストを運ぶネズミが増えてきます。1ラウンド後,増えたネズミの数だけペスト点が増えていきます。手前の黒いコマが置いてあるトラック。これが9を越えると大変です。2点失い,置いてあるコマも1つ失います。病院や公園を使って下げないといつまでも大変な状態が続いてしまいます。今,もう9にあるので何とかしないといけませんが,今回のゲームでは1回だけオーバーしてしまいました。

ノートル・ダム

3ラウンド終わると,ノートル・ダム大聖堂の影響点を計算して,1ピリオド終了。このノートル・ダム大聖堂は,寄付をして大きな得点得ることができる結構重要な場所。ここをうまく使うと有利に進めることができそうですが,なかなかお金も厳しくて思うようにはいきません。これを3ピリオド行いゲームが終了します。いろいろなアクションで友人コマが動いたり,馬車が走って得点などになるマーカーを集めたりとカードをプレイしながら勝利点を集めます。

ノートル・ダム

今回,着実にお金を貯めて上手にノートル・ダムに寄付をした青が1位,自分は少し及ばず2位でした。なかなかここぞというときに欲しいカードが来ないものですねぇ。

ボードの形が変わっていて3人だと,ここで紹介した形ですが,5人だとぐっと大きく広くなります。ノートル・ダムがいつも中心にあってまわりを自分の地域で囲みます。ただし,広くなっても基本は自分の地域でのやりとりがメインです。人の地域との関わりは馬車の移動でのみ起こります。まあ,そのためにこんな形にしたのかなとも思います。あとはやはりカードが回るのがおもしろいですね。特に自分で引いた3枚が使いたいものばかりだと結構つらいものがあります。最近はカードの使い方もいろいろ工夫したゲームが出ていますが,その走りなんでしょうか。フェルトのゲームらしく,お金もコマも結構きついので,ある程度的を絞っていかないと中途半端になりがちです。やる度に何をメインにして進めようか悩ましく楽しめる好ゲームだと思います。
※2011.5

ノートル・ダム(Notre Dame) ゲームデータ

ノートル・ダム
○デザイン Stefan Feld
○発  表 2007年
○メーカー Alea
○2〜4人用 約45〜75分
○難易度  中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入(約20ユーロ)