ボードゲームレビュー


祈り,働け ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

 中世の修道院経営ゲーム!自分の土地に建物を建て,村を作り大きくしていこう。二人での通常ゲームで。

祈り,働け

 フランスバージョンとアイルランドバージョンがあって好きな方をプレイできる。登場する建物や使われる資源に違いがあっていい。最初の土地には初期の建物3つ。最初は7つの建物を巡っての攻防だ。手持ちの牧師は3個,一応初期資源として6つの資源も持っている。

祈り,働け

 自分の建物を使いたい時には駒をその建物に置く。相手の建物も使える。場の建物を建てたい時には,必要な資源を払って自分の土地に配置。後で置ける村のことを考えないといけない。また,森や泥地のままでは建てられないので,必要に応じて木材やピートにする。

祈り,働け

 これが目玉の収穫リング,毎ラウンドどの資源がいくあるのかスグ分かるので,他でも評判な通りの優れもの。使われた資源はいったんゼロになる。また,ある程度動くごとに新しい建物が登場するようになっている。

祈り,働け

 初期の土地だけでは足りないので,追加アクションで随時土地を広げていかなくてはならない。この土地も南北用と東西様に分かれていて,しかも西は海岸,東は山地と。

祈り,働け

 西に海岸線の土地を購入。建物によって建てられる地形に制限があったり,黄色の修道院系建物は,最初の本館からつないでいかなくてはならないといった細かいルールもある。村の周りにうまく高得点の建物を配置できるかが結構大事だけど・・・。

祈り,働け

 これはフランス面なので,途中からブドウが登場し,ワインが作れるようになる。また,建築に貴重な石材も最初はなく,十何ラウンドごろに登場するので,それまでの石材に欲しい場合はいろいろ考えないといけない。新しい建物が登場するラウンドで,村を建てることができる。村の縦横に隣接する建物居住点が最後に入るのだが,ついそこまで考えずに土地を埋めてしまって焦ることもままあり。

祈り,働け

 自分は漁村も作り,海岸線の土地を広げていった。これ,漁村の西の海そのものも居住点がある。得点は建物が持っている基本点と村が関わる居住点,さらに資源を工芸品などに変えての得点と多彩。それぞれ確保しながらの競り合いだが,互いの得点の状況はあまり読めない。

祈り,働け

 やはり開発計画はうまくいかなかったようで,村の周りに高得点の建物も配置できず,全体にまとまりのない領地になってしまって相方に完敗。これで2連敗だったが,後日の三戦目でやっと初勝利を得ることができた。だいたい200点程度の戦いになるようです(二人だと)。

 アグリコラなどと違って資源にはかなりゆとりがあってのびのびとプレーできる。あのキツキツ,カツカツな感触はないのがいいのか悪いのか,人それぞれといったところでしょうが,これはこれで自分の領地の開発に専念して大きくしていくという楽しみを満喫できるので好きです。建物や資源の取り合い以外にあまり互いの関わりはありませんが,時々相手の建物を使って,あっと思わせるのがいいですね。ギリギリで吐きそうなマネジメントを要求されるアグリコラもよし,そんなに資源の量を気にせずに好きに開発していく伸び伸びしたこれもまた良し,といったところでは。フランス,アイルランドという違いを楽しめるのもOKです。
※2014.10.28

祈り,働け(Ora et Labora) ゲームデータ

祈り,働け
○デザイン Uwe Rosenberg
○発  表 2011年
○メーカー Lookout Games(日本語版Hobby Japan)
○1〜4人用 約90〜180分
○難易度  やや重め
○あみあみで購入