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ボードゲームレビュー

パックス　☆☆☆☆☆☆☆　

　ローマからの逃亡奴隷となって影響力を高め，ローマの弱体化を図ります。しかし，ローマも黙ってはいません。それともローマと陰謀を通じて一人抜け駆けを目指すか？

５アウレウスのお金と，手札１枚，場には４カ所の軍団を用意。軍団の下には１枚ずつ影響力カードも配置します。上にはローマの潜在力も密かに置かれます。さあ，ゲームスタート。

この黄色いカードは元老院のおっさん。カードを提示したときに１アウレウス余分に稼げるもの。うまく使えるといいのですが。

手番にできるのは，カードを１枚ずつ引いて，手札にするか，軍団につけるか，山札の下に戻すかです。１枚ずつなのでその都度決めなくてはなりません。この赤いのは陰謀カード。これを手札にしたのですが。

カードを選んだ後は，軍団にあるカードを購入できます。宗教のカードを１アウレウスで購入。これはシンボル３つあると，最初にカードを選ぶときに２枚から選べます。

購入後は自分のカードを出すことができます。１枚出すのは無料。２枚目以降は１アウレウスずつ必要。陰謀カードを１枚出して，最高の陰謀カードをゲット。これでスタートプレーヤーになります。本当はカードを出すと収入があるのですが，陰謀カードを出したときはもらえません。

元老院を２枚出したら３アウレウスもらえます。もし，このとき陰謀も出していたらもらえません。ここまであまり狙っていたカードが手に入らず苦戦。

手札が結構たまってきましたが，お金がなくて出し切れません。軍団の上にあるカードは，毎ラウンドの後，軍団に残されたカードのうち，最も金額が高いものがローマの力となって渡るのです。ローマよ強し！

ゲームの最後には７種類ある影響力のうち４つ以上でローマが勝ってしまうと基本負けです。最高の陰謀カードを持っているプレーヤーがローマとの陰謀で勝利してしまいます。誰でも良いので４つ以上で逃亡奴隷が勝っていればプレーヤー間の戦いとなります。どうも軍団はローマがかなり強うそうです。

もう後少しです。左家が結構カードを出していて強そう。ローマもいろいろと力をつけています。隠された３枚が何か気になります。

山札がなくなりゲーム終了。ローマには勝つことができ，後は各自の得点勝負です。出している影響力の種類ごとに２点，ローマに勝っている種類ごとに３点，他に軍団の得点などが入り決戦。やはり左家が強く，軍隊の得点で稼いで勝利。

これがあっという間に終わってしまうのですが，そこが楽しくも難しいところです。どうやってお金を集め，どの影響力カードを伸ばしていくか，ローマの情勢との駆け引きなど，短い時間で集中していかないと，何もできなまま終わってしまいそうです。カードの引き運が大きいものの，どれを選択するか，その選択で毎回いろいろな展開が楽しめる，しかも短い時間なので，何回でもやってみたくなる，なかなか濃い作品です。
※2012.4.28

パックス（Pax）　ゲームデータ

○デザイン　Bernd Eisenstein
○発　　表　2011年
○メーカー　Irongames
○１〜４人用　約30分
○難易度　　中ぐらい
○オークションで購入