ボードゲームレビュー


ペルガモン ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

トルコのペルガモン遺跡。さあ,発掘だ発掘だ,深ければ深いほど年代物で価値も高い。お宝を整理して博物館に展示しよう。お客が飽きないようによる古いものを,より新しく得たものをどんどんと。

ペルガモン

 ボードを準備します。左が発掘現場,下ほど深く古いものがある可能性が高い。真ん中は一年間の流れを示すとともに,その月(ラウンド)に発掘できる品々を準備しておく場所。右は,発掘した品物をコレクションとして展示する博物館になっています。自分の分身駒一つと,コレクション展示用のチップを持ってスタート。最初は資金はありません。

ペルガモン

 始めにその月(ラウンド)の発掘資金が提供されますが,厳密にはいくらあるのか分かりません。この写真だと,1金〜4金までの可能性があるカードが2枚です。最低2金,最高8金。表向けたときの実際の金額を想定して,自分の駒をほしい金額と発掘できる階数が記されたマスに置いていきます。

ペルガモン

 何と,1と1でたったの2金!資金は右の駒から順に与えられるので今回は,黄の駒が2金獲得し,後はなしとなってしまいました。毎回,2枚ずつカードを見て金額を予想し(1−4金か5-10金のカード)自分の駒を配置します。

ペルガモン

 資金が貯まれば発掘です。一番浅い1層から5層まで,発掘するにはその層と同じ数字の資金が必要。5層目を掘るなら5金です。後でコレクションにすることも考え,一度に横一列分全て発掘できるのでたくさん欲しいなどとも考え,埋蔵品をゲットしていきます。

ペルガモン

 埋蔵品はとりあえず手元に置いておきますが,うまい具合に左右がつながったら(埋蔵品の修復ができたら),いくつかをまとめてコレクションとすることができます。(手元に置いておくだけでも4つ以上だと保管料がかかります)ここでは,切れている左右のものを除いた4つの埋蔵品のコレクションができました。数字は埋蔵品の古さを表していて大きいほど古く高価です。17ポイント分のコレクションとなりました。これを博物館に展示すると,まず1勝利点得た上で,博物館の17のところにチップを置いて展示とします。基本はこうしていくつか展示を行うことを目的としています。

ペルガモン

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 ただし,博物館に見に来る客も移り気です。今までより年代のポイントが高いコレクションが展示されると,以前のコレクションは価値が下がっていくし,何ヶ月かおきには,古い展示物の価値が大きく下がっていきます。価値1を下回るとコレクションの解体となってしまいます。何ヶ月に一度の決算では,展示の場所によりその下に記してある勝利点が入ります。最大3つまでのコレクションが展示できるので,決算時に上手に展示されていると大きな点数になります。ちなみに,勝利点はこんな入場券のような形になっていてなかなか雰囲気がありますね。

ペルガモン

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 決算の月によっては特定の埋蔵品の古さでボーナス点も入ります。12ヶ月の発掘と展示のあと,全ての展示品のなかで古い順にボーナス点が入りゲーム終了。最も高い点数のプレーヤーが価値です。今回,最初は相当古い展示で快調だったのですが,半ばから思うように発掘展示できず,マイコレクションの解体も進む中伸び悩み勝てませんでした。(あと,展示の時にコレクションを磨いて展示場所のポイントを上げるルールを忘れていて無駄に金貨が余ってしまったのが失敗でした。)

あまり複雑な要素もなく,資金援助→発掘→展示といった遺跡発掘のおもしろさを味わえるゲームです。最初の資金援助は裏向きの2枚のカードから金額を予想して駒を配置するのが,プレーヤー間の駆け引きもあり,予想外に少なかったり多かったりで悲喜こもごも。発掘は,ただたくさん数のあるところだけを掘れば良いというものでもなく,手持ちの埋蔵品と組み合わせることを考えないといけません。埋蔵品は4種類ですが,高い点を取るために数字の組み合わせも考えなくてはならないのはちょっとパズルぽくもあります。展示で勝利点が稼げるので,最初はできる限り高いところへ置きたいですが…そのうち価値も下がってしまうので,決算の月にどこにあるのかが重要です。あまり,奥深さを満喫するタイプのゲームではありませんが,ルールも簡単なので,構えることなく軽く雰囲気を味わいながら楽しくできるファミリー向きの好ゲームだと思います。
※2011.5

ペルガモン (Pergamon) ゲームデータ

ペルガモン
○デザイン Stefan Dorra / Ralf zur Linde
○発  表 2011年
○メーカー eggertspiele
○2〜4人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○ドイツ・アマゾンズで購入(約14ユーロ)