こんなに素晴らしいドイツのボードゲームをみんなで楽しみましょう
ボードゲームレビュー
秦 ☆☆☆☆☆☆☆
あなたは君主として中国の荒野に移住し,郡を作り,へんぴな村々を自分の国に取り込みます。これらが成功するたびに,支配の印として豪華な仏塔を建てます。手持ちの仏塔を最初に全て建てた人が,ゲームの勝者です。栄光の秦王朝を建国しましょう。(ルールブックより)
ルールブックでは大層なテーマがついていますが,雰囲気はあるもののシンプルな陣取りです。3人でのプレー。ボードは両面仕様になっていて,まずはルールでお勧めの鳳凰の面。手持ちの仏塔は19個ずつ。早く全て置ききったプレーヤーの勝ちです。支配地となるタイルを3枚持って始めます。タイルは同色2マスか,1色ずつになっています。
やることは単純。手持ちのタイルを1枚,既にある郡になるタイルに隣接して置くだけ。色は関係なし。置いたときに同色2マス以上になると郡になり,手持ちの仏塔を1個置き,支配地であることを宣言します。
初めてのプレーで,何をどうすると効果的なのか,まだ手探りの状態で皆プレー。2マス同色タイルを置くことができれば即,郡として仏塔を置けるし,2色のタイルを置くと,次に相手に簡単に郡を作られることもしばしば。
所々にグレーの村があり,村は,隣接する支配地の仏塔が多い方が村も支配でき,そこにも仏塔を置けるという。村の回りを早めに支配して,村も手に入れるのがよさそうです。
支配するマスが5マス以上になると県となり,仏塔を二重にすることができます。
郡と郡,県と郡だとより広い所に乗っ取られることもあり,村の支配も隣接地域の仏塔の数で支配者が変わることがあります。県と県ではもう乗っ取りは起きません。このプレーでは,あまり乗っ取りなどは起きませんでしたが。どんどんタイルを置ける場所が限られていき,手持ちのタイル運によっては,次のプレーヤーを利することもままあります。こうして最後の仏塔を起ききったらゲーム終了。今回は,1個差というぎりぎりの勝負でTrさんが勝ちました。
こちらは裏面の竜の面。最初の土地は縁の方にあり,タイルを置けない水域があったり,村がたくさんあったりして,ちょっと雰囲気が違います。
こっちは村が多いので,いかに村に隣接させて,仏塔を2個置けるか。そのあたりが鍵になりそうです。
結局,村の支配を重ねて効果的に仏塔を置ききった自分が,数個の差で勝利。
タイル配置のシンプルな陣取りゲームですが,勝負が,タイルの枚数(広さ)ではなく,そこに置いた仏塔の数であるのが普通の陣取り系と違って面白いところです。タイルの枚数は2枚から4枚なら,仏塔1個,5枚以上になれば仏塔2個なので,5枚で県にしてしまえば,それ以上広げてもしょうがないので,同じ色の自分の支配地域を自分で乗っ取ってしまってはいけないのです。また,中立の村の支配も隣接地域の仏塔が同数なら早いもの勝ちなので,早く村に隣接して支配してしまうことも重要。ルールでは最初は鳳凰の面を推していますが,村を取ることに集中しやすい分,竜の面の方が簡単な感じがしました。2人だとたぶガチな戦いになるし,3,4人なら手番順やタイル運で変化のある戦いを楽しめそうです。
※2013.4.13
秦(Qin) ゲームデータ
○デザイン Reiner Knizia
○発 表 2012年
○メーカー Pegasus Spiele
○2〜4人用 約30分
○難易度 やや軽め
○といず広場で購入