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ボードゲームレビュー
レイダース・オブ・ザ・ノース・シー ☆☆☆☆☆☆☆
北海のヴァイキングとなり、自分たちの村で準備を整え、向こうに見える敵を襲撃します。ある程度は戦死しても、ヴァルハラへ行き、それも得点源。最も優秀なヴァイキングは?
縦長のボードの手前が村。ここで、お金や兵糧を整えたり、襲撃のクルーを雇ったり、酋長に貢ぎ物をして得点を稼いだりします。ワーカープレイスメントなのですが、手持ちのワーカーはずっと1個のみ。3色あって置き場所への制限もあります。そのワーカーを置いてアクション、そして、ワーカーが置いてあるマスのワーカーを取ってアクション、これで手元にまた1個ワーカーが戻ってくると言うシステムで、これが結構悩ましいことも。
そして海の向こうが襲撃場所。手前の港から陸上の修道院や砦などを襲撃してお宝や物資を掠奪します。襲撃も手持ちのワーカーを襲撃したいマスに配置(色の制限あり)、そして対応する場所の略奪品とそこにあるワーカーを手に入れます。白とグレイのワーカーは、初めは襲撃しないと手に入りません。
襲撃に必要なのがクルー。最大5人まで手元に雇えます。雇ったら様々な特殊効果があるので、それらの使い方も重要。また、襲撃時の武力も関係します。今雇っているのは何と2人とも武力0ですが、コインや兵糧が多くとれるので初期には便利かと思って・・・。
港の襲撃、港の襲撃は簡単で、必要なクルーの枚数と兵糧が揃っていれば自動的に1勝利点獲得です。そして枠にあるワーカーと略奪品を得ます。この略奪品は数は決まっていますが、内容はランダム。黄色の金、グレイの鉄、茶の家畜が略奪品で、黒いのはワルキューレ、これを取るとクルーが戦死します。ただ、戦死も数によって得点が増えるので、絶対取らない方がいいとも言えません。
得点源は村にもあって、集めた略奪品を酋長に貢ぎます。必要な略奪品を揃えて得点となるタイルを得ることができます。略奪品は他にも使い道もあり、全てここにつぎ込むこともできないし、出ているタイルの条件のまちまちです。
さて遠くの襲撃値は大きな得点を稼ぐチャンス!攻める条件を整えて、いざ襲撃の時に、赤いダイスを1個または2個振ります。そして総合的な武力を出して、その武力の大きさに応じて得点が入ります。手前の修道院だと武力20以上で6点、12以上で4点、もし11点以下だと攻めても得点はなし。武力はクルーの数値や効果、武力トラックのレベル、そしてダイス目で決まります。
てな感じで、一定の条件を満たすとラストラウンド。最後に武力に応じた得点、ヴァルハラ送りにした数による得点、酋長への貢ぎ物タイルによる得点、さらにお金や略奪品による得点で勝負です。
2017年の大賞:エキスパート部門にノミネートされていたと思いますが、なかなか面白いです。ここまでで3回プレイしましたが、残念ながらいつもきわどい差で勝利できずです。ワーカープレイスメント&リムーブメントといった感じですが、常に手元のワーカーは1個です。ワーカーの色によって置けるアクションのマスに制限があったり(自由なマスもあり)、最初に手持ちのワーカーを置かなくてはならないので、アクションの順番も思い通りにならなかったり、とジレンマもたっぷりあります。クルーは雇っての特殊効果と雇わないで使い切りの特殊効果もあり、うまく使うと強そうなものもあります。お金を貯める、兵糧を貯める、クルーを雇う、対岸を襲う、酋長へ貢ぐとやることはとても分かりやすく、ほんのちょっとだけ互いの攻撃要素もあって、ノミネートされるだけの良作です。この時点で国内発売は見当たりませんが、是非出して欲しいし、拡張も出るみたいなのでそちらも入手してプレイしたいものです。
※2017.10.14
レイダース・オブ・ザ・ノース・シー(Raiders Of The North Sea) ゲームデータ
○デザイン Shem Phillips
○発 表 2015年
○メーカー Garphill Games
○2〜4人用 約60分
○難易度 中ぐらい
○CoolStuffで購入