ボードゲームレビュー


塩辛い海の上で ☆☆☆☆☆☆ 

 ルーアンの街の商人となって,ニシンやタラの塩漬けでもうけます。船や街の建物に投資して最も裕福な商人を目指しましょう。

塩辛い海の上で

 渋い色使いのボード,これをいい雰囲気とみるかどうかは人それぞれ。自分にはいいですね。さて,最初は船1隻をもち,スタート。3人でのプレー。

塩辛い海の上で

 アクションはいろいろありますが,必ずお金が必要。しかも,どんどんコストが上がっていきます。つまり早いほど安い。左下のアクションテーブルがアクションの種類とコストを表していて,右へいくほど高くなります。ラウンド制ですが,1ラウンドは全員が続けてパスするまで。どこでラウンドを終了させるかも悩ましいところです。

塩辛い海の上で

 街にはたくさんの建物があって,それぞれいろいろな効果があります。3人プレーで,3人ともできること,2人までしかできない場所もあり,どれも早い者勝ちの感覚。どの建物に投資するか,これがまた悩ましいこと。

塩辛い海の上で

 中心は,船で外洋に出かけて魚を塩漬けにして売ること。塩をのせて外洋に出て,魚を捕って塩漬けにして戻ってきて売るのです。これも,売るたびに価格が下がります。ラウンドごとに調整されてある程度は戻りますが。

塩辛い海の上で

 コイン=勝利点なので,とにかく稼がなくてはなりませんが,やりたいことが青のShuとかぶることが多く,どうしても手番順の不利で,積み上げがうまくいきませんでした。魚も先に売られれば価格が下がるし,アクションも先にされれば価格が上がるというこの厳しさ・・・。

塩辛い海の上で

5ラウンド終了後,最後の建物効果による得点を加算しておしまい。ありとあらゆるところで青に先んじられ,緑と赤は大差で敗れるという,何とも残念な結果に終わってしまいました。

 雰囲気ばっちりですが,一度のプレイでは,どこをどう押さえていくといいのかなかなかつかみ所もない感じです。使うコストと得られる利益のバランスをしっかりとらないと,無駄なアクションをしてしまうし,相手とかぶらないように安くアクション,高く売るというプレイをしないと損がたまって差がついてしまいます。きちんとつかんでプレイするためには何度かやってみないと難しい感じです。たぶん押さえどころが分かるとじわっと面白くなってくるタイプだと思うのですが,そこまでプレイするかどうか・・・。
※2013.12.29

塩辛い海の上で(Upon A Salty Ocean) ゲームデータ

塩辛い海の上で
○デザイン Marco Pranzo
○発  表 2011年
○メーカー Giochix.it
○2〜4人用 約100分
○難易度  やや高め
○で購入