ボードゲームレビュー


スコヴィル ☆☆☆☆☆☆☆ 

 辛ーい唐辛子を植えて,もっともっと辛ーい唐辛子をつくって美味しい料理に使いましょう。効率の良い栽培と的確な収穫が勝利への近道です。そして高得点なカードを得るのです。

スコヴィル

 3人でのプレー。初期資金や基本の唐辛子などをもってスタート。流れは競りでの仕入れ,栽培,収穫,販売(活用)といった感じ。

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 競りは,毎ラウンド登場する唐辛子を手に入れるためだけでなく,重要な手番順も決まります。この手番順がかなりのくせ者。大金払ってトップになればいいというものではないのが悩ましい。最初はみんな様子見で安く・・・。

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 手持ちの唐辛子を必ず一個植えなくてはなりません。このボード,唐辛子が入るようにきちんと穴が空いているのが素晴らしい(値段も高いけど)。最初の唐辛子から縦横につながるように植えていきます。これはさっきの手番順に。また,高価な唐辛子を植えると早い者勝ちで得点タイルもゲットできます。

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 そして収穫,これが何と手番順の逆順!収穫できる唐辛子は色の組み合わせで決まっていて,さらに各おじさんは縦横に3歩までしか進めません。せっかく良いところに植えても,手番が逆だと先に美味しいところを通って持って行かれてしまうのです。なので,植えるときにはかなり悩みます。

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 高価な唐辛子は分厚くできているのもうれしい出来映え。うまく植えて,うまく高価な唐辛子を作って収穫できれば,その後の売買や料理カードで高得点のカードも獲得できます。

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 適切な組み合わせで唐辛子を払ってカードを入手。これはまだしょぼい7点ですが,20点前後のカードもあって,高級な透明,白,黒といった唐辛子が必需品。

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 だんだん畑も賑わっていきますが,どこにどの色の唐辛子を植えると,何が取れて,そこに行くのに敵に邪魔されにくいのは・・・・,なんて考え出すと,長考の沼地にはまってしまいます。

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 規定の数のカード類がなくなるとゲーム終了に。後半は高価なカードの取り合いも熾烈。ここは,手番順なので欲しいカードが先に取られて泣くことも。結果,青に高得点カードをさらわれての無念な敗北で終わってしまいました。

 これはなかなか難しい。競りで手番順を決めていくのはいいのですが,栽培と収穫の順番が逆転するので唐辛子を植える位置や収穫する歩き方にかなり悩まされます。同じ道で収穫は何度でもできますが,他のおじさんがいるところは通れないので,道をふさがれてしまうと相手だけに得をさせてしまうこともあって苦しいことも多々。今回は3人なので,そこまで厳しい道の奪い合いはありませんでしたが,別の会で6人でプレイしたときは,全く思うに任せず大変でした。6人だと手番順も非常に大きな影響があって難しさもアップです。でも,狭い畑をいくつものおじさんを,苦悩しながらあっちへ行ったりこっちへ行ったり活躍させるのは楽しいことは間違いなしです。
※2015.7.5

スコヴィル(Scoville) ゲームデータ

スコヴィル
○デザイン Ed Marriott
○発  表 2014年
○メーカー Tasty Minstrel Games
○2〜6人用 約90分
○難易度  やや重め
○駿河屋で購入