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ボードゲームレビュー

シャンハイ　☆☆☆☆☆☆☆　

　シャンハイという２人用ゲーム。シャンハイといっても上海とは関係なく、英語で「酔いつぶして船に連れ込む」という意味の言葉で、ダイスを振っていろいろな国の船員をより多く集めた方が勝ち。

　毎ラウンド６人の船員が雇われるのを待っています。それを８ラウンドの勝負。色は８色（八カ国）で，他にいかさまカードというのもあります。

　順番にダイスを２個振って，そのうち１個を欲しい船員の前に置きます。最初に置くダイスで，左右のどちらを１の目にするかが決まります。自分は水色の，相方は赤色の船員を取りに・・・。

　カードの取り合いは，原則そのカードに置かれたダイスの多い方。ここでは１と５は自分に，４は相手に行きます。置かれていないカードは捨て札に。

　集めた船員は色ごとに並べていきます。数字は一応得点を表していますが，この段階では確定ではありません。

　２の目に互いに１個ずつ置いていますが，その場合は両隣のダイスの目の数（個数ではなく）を合計して多い方がカードを取ります。全く同じなら捨て札に。ここは，２．３．４は自分，５と６が相手に。

　時々出てくるイカサマカードは，ラウンドごとに１回使えるカードと，船員を好きな国に二人足せるカードがあります。残して置いても１枚１点ですが，後半は，ねらいを持ってイカサマカードを使うことも。

　だんだんカードが集まってきますが，相手よりたくさん集めれば良いというわけでは無いのが，悩ましいところ。自分しかとっていない色は合計点が自分の点数になるのでいいのですが，互いに持っている色は，何と高い方のカードは全て捨てられ，低い方のカードが自分のところにきて，それが点数となります。もし自分が８点で，相手が１点なら，相手の１点をもらって１点にしかならないという・・・。

　そのあたりを互いににらんで最後の戦いは，ピンクのカードの行き先次第といったところでしたが，自分が制して，自分は１０点，相手は９点だったので，結果９点を獲得，そのほかは少ない点数のやりとりだったので，まさにピンクの得点で勝利を得ました。

　ダイスの配置で，どんどんカードを獲得していきますが，ある色のカードを自分しか持っていなければ最高。ですが，相手もそうはさせじとするわけで，そんな時は１点や２点のカードを１枚だけ確保に走ります。結果たくさん集めたのに，たったの１点なんてことになります。互いにそこそこの点を持っている色があると，後半は激しい攻防に。勝てば高得点のチャンス。そんなときこそイカサマカードの出番です。最後はダイス運なのですべてをコントロールすることはできませんが，広範囲向けてだんだん熱くなるカードの取り合いが楽しい，たまにやりたくなる二人ゲームの佳作といったところです。持ってていい一作ですね。
※2015.2.28

シャンハイ（Shanghaien）　ゲームデータ

○デザイン　Roman Pelek / Michael Schacht
○発　　表　2008年
○メーカー　ABACUSSPIEL
○２人用　約20分
○難易度　　やや軽め
○オークションで購入