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ボードゲームレビュー
ティカル ☆☆☆☆☆☆☆☆
ティカルはマヤ文明の最大かつ最も重要な遺跡です。我々はこのティカルを調査する探検隊の責任者として宝物を発見したり神殿を発掘したりして名誉を得ます。さあ,水曜スペシャル川口浩探検隊の出発です!
ボードの最初はこんな状態。ベースキャンプと2つの神殿,1つの広場以外は密林に覆われており内容は分かりません。手番には毎回ヘクスタイルが1枚ずつ明らかになっていきます。
手番にはアクションポイント10を使う方式。この頃のトーレスやメキシカなどと同様ですが,10もあるのが多いのかどうか。すでに3枚目のタイルが置かれ地形が明らかになっています。広場1,新たな神殿1,財宝1です。
探検隊駒の移動は,ヘクスを越える神の石1つにつき1ポイントずつ,神殿の発掘は2ポイント,財宝の復元は3ポイント使います。財宝は同じ財宝が集まって復元率が高いと得点が高くなります。神殿は発掘により後で得点となるポイントを大きくできます。今はまだ1や2点の神殿ですが。
前半,いくつか神殿や財宝が発見され,発掘復元作業が行われました。神殿のレベルも3や4になっているのもあります。もうすぐ来るであろう得点計算時には,神殿にある駒の数がものをいいます。
ここでついに火山のヘクスを引きました。火山が出ると1人ずつ順番に10ポイントのアクションを行ってから得点計算をします。ゲーム終了までに火山が3回,そして最後と合計4回の得点計算で勝負が決まります。
神殿には最も勢力をはっている探検隊にのみ,そのレベルの得点が入ります。高得点の神殿に上手に移動して得点を稼ぎたいものですが,実は結構移動にアクションポイントを使ってしまい(石の数が多い),狙い通りにいかないこともしばしば,最初の計算では少し出遅れました。あとは持っている財宝の点が足されます。
5ポイント使うとベースキャンプを新たに設立でき,以後はいきなりそこから探検隊を派遣できるようになります。徐々に遺跡が明らかになり,黒は1カ所の神殿を最大まで発掘して独占体制にしてしまいました。この得点は大きかった。
2つめの火山による得点計算も終わり,後半戦に。どの神殿を優位に保つか,駒の移動は結構難しいです。
3枚目の火山も捲られいよいよ終盤です。残されたヘクスもわずか。得点計算の度に,点数の高い神殿に駒が集まってくるのがおもしろいですね。財宝は1枚なら1点,同じもの2枚なら3点,3枚なら6点なので,他との交換アクションも使ってできる限りそろえていきます。しかし,ここまでずいぶん離されてしまいました。
ついに全ての地形が明らかになりゲーム終了。最後に得点計算のアクションを行い勝敗を決しますが,黒が最後に赤を追い抜き見事勝利。自分はというと,ずいぶん置いてきぼりを食わされた情けない探検隊の汚名だけ残ってしまったのでした。無念!
10ポイントのアクションポイント制ということで,毎ターン考えることが多く,かなり長時間になるという話をよく聞きます。ただ,自分たちのような長考しないで,さくさくプレイしていくメンバーと気楽に戦うならテンポ良く進み,60分ほどで決することもできます。ただ,捲ったタイルの配置は,やはり悩ましく,自分の探検隊の位置と移動力などを考えて置きたいのである程度は考え込んでしまうことも確かです。先先を読み出すときりがないにしても,大きな得点源となる神殿や財宝にいかにうまく絡んでいくか,悩ましさ全開で最後まで楽しめます。今回黒がやったような神殿の確保(2つまでOK)を早めにしてしまい,自分だけの確実な得点源をつくることが必要なのかなあと思ったので,また試してみたいです。
※2011.10.27
ティカル(Tikal) ゲームデータ
○デザイン Michael Kiesling / Wolfgang Kramer
○発 表 1999年
○メーカー Rio Grande Games
○2〜4人用 約90分
○難易度 やや高め
○アメリカ・アマゾンで購入(約33$)