ボードゲームレビュー


ティカルII ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

あのティカルの続編です。今度は密林に見つかった神殿の奥深くへの探検。数々の財宝を手に入れて無事帰還することはできるのでしょうか?

ティカルII

ただし,ゲームのシステム的には全く違い,アクション・ポイント制ではありません。毎回大きく二つの手番を行っていきます。ボードは,こんな感じ。大きな神殿がどかんと鎮座し,周りを川が流れています。3人でのプレ−でスタート。自分のベースキャンプボード,鍵タイル2枚,探検用の小さな駒を持ちます。川にあるカヌーを使って進みます。

ティカルII

まずは特に動かず,近くの岸でアクションタイルをゲット。これは,神殿の部屋を1カ所明らかにし,さらに秘密の抜け穴を使えるというもの。秘密の抜け穴は,あとあと重要だったのですが,初めてのプレーで分かっていなかったのが痛かった。部屋のタイルは神殿上の好きな場所に配置。自分の探検家が行きやすいように置きます。部屋にはそれぞれ色のついた扉があり,同じ色の鍵タイルを持っていないと入れません。自分は黄と緑の鍵を持っているので,今はその色の扉だけ進めるということ。

ティカルII

先に進んで手に入れたタイルが財宝獲得タイル。これによって2枚の財宝をとりあえず確保できます。丸いやつ。ただ,持っているだけではだめで,後で飛行機に積んで売らないといけません。ただ,売値は刻々変わります。こうしたタイルによるアクションと,もう一つが神殿の探検家の移動。部屋を探検してそこのポイントや効果を得ます。今は,3人の探検家とも神殿内の部屋にいて,探検した証拠の旗を立ててあります。

ティカルII

神殿の左下の小部屋みたいなのが隠し部屋。さっきの秘密の抜け穴タイルを使って探検できます。ここは結構得点が高いのである程度は押さえておきたいところ。自分と赤が一部屋ずつ確保していますが,抜け穴タイルは数も少なく,神殿内の扉がない場所でも使えるので,どう使うかが結構ポイント。

ティカルII

時にはスペシャルカードが引けるタイルや部屋も。このカードもかなり役立つことが多い。今引いたのは,川を周回するときに1カ所だけカヌーを持って歩く場所があり,そこでは貴重な鍵が1個必要なのですが,このカードで鍵なしで進めるというもの。さっそく使って一回り。周りのアクションタイルが無くなったら前半終了で,得点計算があります。

ティカルII

得点計算では,ベースキャンプに置いてある鍵の得点−自分はキャンプに置いていないので得点なし−や神殿の聖域(灰色の場所)での得点が入り,最初と同様の準備をして後半戦へ。今度は右回りになります。

ティカルII

残す部屋はあと数カ所。今は赤とトップ争いでいい位置に付けていますが,ベージュが鍵をうまく集めており,その得点が怖い。自分もキャンプに2枚確保していますが,これではたいした点になりません。

ティカルII

全ての部屋が明らかになり,周りのアクションタイルが全て無くなったら終了。最後に黄金の財宝部屋が明らかになるようになっており,そこの点はかなり高く,ちゃんと4カ所得点できるようになっているので,かくじつに押さえないと行けません。が,この時点で秘密の抜け穴を持っていたのがベージュだけというお粗末なこと。これがあるので抜け穴は1枚残しておかないといけないですね。初プレーで知らなかったが故のミス。赤が持っていれば赤が勝てた展開でした。自分は持っていても届かなかったような・・・。

初代ティカルとは全く違ったものになっており,好みは分かれそうです。自分はこちらの方が好きかもしれません。鍵,財宝,部屋の探検,カードなど得点にからむアクションが多彩で,アクションタイルの選択から悩ましいです。一番の肝は色の鍵タイルにあるようで,部屋を通るように使う鍵と,得点源として使う鍵は別物なので,難しいところです。鍵の得点は途中と最後と2回あるのも効いています。しかし,財宝や隠し部屋の得点もそれなりに大きいので,もう少し思い切った戦略もできそうです。国内での評判はあまり聞きませんが(国内価格は高すぎます),神殿探検の気分を味わいながら,何度も試したくなる結構よい作品ではないでしょうか。
※2012.2.17

ティカルII 失われた寺院(Tikal II:The Lost Temple) ゲームデータ

ティカルII
○デザイン Michael Kiesling / Wolfgang Kramer
○発  表 2010年
○メーカー GAME WORKS
○2〜4人用 約90分
○難易度  やや高め
○アメリカ・アマゾンで購入(約44$)