こんなに素晴らしいドイツのボードゲームをみんなで楽しみましょう
ボードゲームレビュー
果てしなき世界 ☆☆☆☆☆☆☆☆
一年以上前に買ったもののプレイする機会がなくて埋もれていましたが,ようやくできることに。あの大聖堂の続編ですが,ゲームとしては全く違うシステムになっています。様々建物を建築しながら最も名声を高めるのは誰か。
ボードの雰囲気は前作同様,とても趣のあるもの。各自手札を12枚持ち,毎ラウンドそのうちの6枚を駆使してアクションを行います。この6枚というのが悩ましいところ。
さらに毎ラウンド,イベントカードが登場し,何かしらの影響力を与えると同時に,前プレーヤーに収入をもたらします。が,その収入がカードの配置の向きによって決まるという。このカードの向きもいろいろ影響があるので,またまた悩ましいところ。
あとは,手札から選んでプレーしていくだけなので,スタイルは簡単。しかし,特に前半は全てがカツカツで,楽なプレイはさせてもらえません。必要なのはお金であり,資材であり,はたまた信仰でありとどれ一つ取ってもおろそかにはできません。手前の駒は家の建設。家があると,家の効果でその場に応じた資源などを受け取れるカードもあり,無しでは難しいようです。
そしてメインとなる各種建物,だいたいラウンドが進むにつれて建設できる建物が増えていきます。建設に貢献すればもちろん良いことがあるわけで,そのための石や木材も集めないといけません。最初に橋が完成したところ。
中盤からペストも登場し,それを治療するというアクションもあります。各家のペストを治療して,これまた何か得るのです。カツカツだったお金や資源も徐々に膨らみ始め,ドイツゲームらしい展開は,大いに満足感を高めてくれます。もちろん,余裕たっぷりではないので,無駄なことはできません。
大きな塔も完成してゲームは終盤へ。結構な接戦となっており,一手一手が大事なアクション。そういえばラウンドごとに決められた支払いができないと,かなりのダメージとなるペナルティもあり,結構きつかった。
そして終了。最後は資源やお金も得点に換算できて決算。RyoとShuが大接戦でしたが,0.5点差でRyoがかわして勝利。自分やMariは数点及ばず。ペナルティを受けたかどうかぐらいの差です。
これもいいですね。大聖堂とはシステムが違いますが,カツカツで苦しい中,何とかやりくりしながらベースを築き,後半様々貢献して得点を稼ぐというドイツゲームならではの醍醐味を存分に味わえます。半分しかカードを使えないのもかなり効きます。逆に前半のカツカツ感が耐えれないと楽しめないでしょう。プレイそのものに大きな点差が開く要素はあまりないので,ペナルティの受け方や無駄のないアクション選びが勝負の分かれ目となりそうです。大聖堂同様時々プレイしたくなる保存版です。
※2014.1.18
果てしなき世界(Die Tore der Welt) ゲームデータ
○デザイン Michael Rieneck / Stefan Stadler
○発 表 2009年
○メーカー KOSMOS
○2〜4人用 約90分
○難易度 すこし高め
○ドイツ・アマゾンで購入