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ボードゲームレビュー
トラムバーン(路面電車) ☆☆☆☆☆☆☆
19世紀終わりのミュンヘンで,路面鉄道会社の競争です。より路線を拡張し,乗客を運んで生き残ることができるのはどちらか。2人用のカードゲームです。
場の中央に4路線の終着駅を置きます。ここに乗客が集まります。また,購入できる列車(最初は馬車鉄道)を3枚置いておきます。
手札は6枚,カードは3通りに使えます。乗客,駅,そして裏面が1000マルク。
手番は,必ず行うのが終着駅への乗客の配置。駅と同じ色のカードを1枚か2枚必ず配置。この乗客が4人になると,その色の得点計算になってしまうので,そのタイミングをどう計るか。
3つのアクションがオプション。自分の前に駅を並べて路線を作る,カードを裏向けで手元に置いて資金にする,置いた路線に車両を購入して配属する(路線には車両が必須)。お金か路線か・・・。
青の路線の乗客が4人(黒いのはジョーカーの車掌,車掌も乗客として数えてしまう!?)になったので,その瞬間に各自の青い路線の得点計算です。ここでは自分しかまだ青い路線を延ばしていなかったので自分だけが得点。駅カードの中央の得点を足して,車両の倍率をかけます。馬車鉄道はまだ2倍なので,8×2=16点獲得。
乗客はいったん運ばれていなくなりますが,路線はそのままなので,また乗客がたまれば計算対象に。そういえば,駅のカードはケルトみたいに昇順に並べないといけません。ただし同じ数はだめで,10が置かれると路線の完成でそれ以上の延伸は不可。また,路線は何本でも保持することができます。
黄色の路線の乗客が4人になって黄色の得点計算発動!今回は蒸気鉄道になっているので,3倍ですが,駅が3枚しかなくて12点どまり・・・。
車両の購入にはマルクが必要。馬車鉄道が5000マルク,蒸気鉄道が1万マルク,最新の電気鉄道は15000マルク,このお金をどうやりくりするかも非常に悩ましい。手札は6枚。1枚は必ず乗客として出すので,後は5枚。それを駅に使うか,お金として裏向きにするか,お金にするということは,表面の乗客や駅として使えないということ。でも,4倍の電気鉄道はとても欲しいし・・・,と今回は結構思い切ってお金にするときには5枚どんとお金にして電気鉄道の車両も狙いにいきましたが。
もう一つ,自分だけに有利になるのが,一つの路線で駅が8枚並ぶこと。車掌カードがあってもいいので,8枚になるとその路線だけの特別計算ができるのです。自分は車両にお金がかかって8枚も並ぶ路線はなく,相方は1路線で8枚を並べて20点を自分だけで取っていました。
ゲームの終了は?というと,10回得点計算をしたらというもの。終了が近くなると,相手の動きも俄然気になります。どこで終わらせるか,最後どの路線で得点計算できるかで,勝負の行方が決まりそうです。今回もう一手番行けそうかというところで相方に終了されてしまい,何と4点差で惜敗!
1枚のカードを3通りの使い方で考えていかなくてはならないが,悩ましく楽しい一作。乗客4人になる前に,自分の路線をどう整えていくか。カードは昇順にしないといけないし,何路線でも持てると言っても,それぞれ車両を購入しないといけないし,購入のためには,カードを駅として使わず資金にまわさなくてはいけないし,と。今回自分は高い倍率の車両を入れて駅が少なくても得点アップを図り,相方は少ない車両でも,駅がたくさん並ぶように配置してと,個性がでましたが,基本点では勝っていたものの,相方の8枚以上の特別計算が効いてしまいました。あと,山札がなくなったときの処理もポイントで,やたらマルクを貯め込むことができないようになっているのもいいと思います。二人用としてはお勧めなのでは。
※2015.10.8
トラムバーン(路面電車)(Trambahn) ゲームデータ
○デザイン Helmut Ohley
○発 表 2015年
○メーカー Lookout Spiele
○2人用 約30分
○難易度 やや軽め
○ドイツ・アマゾンで購入