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ボードゲームレビュー

ツーモルト・ロイヤル　☆☆☆☆☆☆☆　

　貴族となって国中に自分の石像を建設するぞ。目的達成のためには、国民から税を取り立てるのだ。ただし，あまり取り立てすぎると暴動を起こされたり国民の支持を失ったり・・・。４人でプレイ。

　全員が均等に手が届く位置に，税となる品々のタイルを裏向きに広げ，石像を作るマップのボードは脇に置いて・・・，後は自分の城のボードに石像を並べていざスタート。

　こちらが領地のボード，最初は４枚分しか土地が分かりませんが，途中で２枚ずつ広がっていきます。草原，森，山，村，宮殿に分かれていて，それぞれ建てることができる石像の数が決まっています。初期配置で草原に置いてあります。

　さて，このゲームのメインが２０秒リアルタイム・タイル捲り！タイルは国民から取り立てる３種類の税，それを捲って確認しながら欲しいタイルを自分の手元に確保していきます。だったら，欲しいだけ取ればいいのでは，となるところですが，取り過ぎるとやばいのです。

　ラウンドの最初に，ルーレットによって国民から奪っても許される範囲の数が決められ，今の捲ったタイルの残りがその範囲の数以上あれば何ら問題ないのですが，この場合，パン（手前のシイタケはパンです！！）３個まで，道具は１個，石（奥の豆腐は石です！！）も１個までしか許されない・・・。ここで，それぞれの品物を許容範囲を超えて一番多く持っていたプレーヤーは，最小の１枚のタイル以外は捨てさせられます。石像を建てる貯めに必要な品物と許容範囲をよく考えて取らないといけないのです。

　だんだん分かってくるとある程度計算して取れるようになってきますが，たまには捲っても捲っても欲しいタイルが見つからないなんていうことも。（毎ラウンド各自３枚分ずつランダムに脇に避けられるので欲しいタイルが全てあるわけではない。）こうして手元に残ったタイルを使って石像を建設していきます。

　石像の建設は軽い陣取り合戦。村や宮殿には多くの石像が建てれるので早い者勝ち。たくさん建てて手元の駒を減らすことが，そのまま得点です。

　もう一つ，支持者の数も重要。石像を建てるときに余ったパンなどの数が支持者として手に入ります。毎ラウンド，この支持者が一番多いと，国王となって追加の石像を建設できて手元の駒を減らすことができ，これがかなり重要。特に中盤以降は２個ずつ減らせるので，支持者重要。ゲームの終了条件も変わっていて，後半数ラウンドで，１位と最下位の差が決まった数以上になっているとそこで終了。２度プレイしましたが，ともに最終ラウンドを待たずに決着しています。

　カタンのトイバーとその息子さんが組んで作った作品。これが結構面白くて盛り上がります。２０秒間捲って探すというリアルタイムのアクションがあるので，あーだこーだと捲っては戻したり，取ったりと・・・。石像の建築に必要な資源は土地ごとに決まっていて，できればそれにうまく合わせていきたいわけですが，失敗すると一つも建てれないことも。あとうまく余剰の資源を出して，支持者を多く獲得することも重要。終了条件が変わっているので，終わるときは唐突に終わってしまうので，中盤以降は全員の得点にも十分注意が必要です。
※2016.3.26

ツーモルト・ロイヤル（Tumult Royal）　ゲームデータ

○デザイン　Klaus Teuber/Benjamin Teuber
○発　　表　2015年
○メーカー　KOSMOS
○２〜４人用　約40分
○難易度　　中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入