こんなに素晴らしいドイツのボードゲームをみんなで楽しみましょう
ボードゲームレビュー
ヴァイキング ☆☆☆☆☆☆☆☆
ヴァイキング率いて島を探そう。新たな島に植民し,戦士で守り抜こう。最も成功したヴァイキングの長となるのだ。
メインのボードと,各自のプレーヤーボードを持ちスタート。ロンデルのような円盤には,毎ラウンド獲得できるヴァイキングたちと島や船のタイルが並びます。
ヴァイキングや島のタイルはルールに従って並べられます。円盤の数字はかかる費用ですが,0金の枠が空くと詰めていきだんだん安くなります。ただし,0金の場所は同じ色のヴァイキングがないときだけ獲得できます。
マイボードも最初は何もない状態。ここへ獲得した島タイルをルールに従って配置していき,新たな土地を見つけていくのです。そして,自分のヴァイキング駒を置いて領土の獲得を宣言します。駒を置いて初めて,いろいろな得点などに影響を与えることができます。
一番下の青は,漁師で新たな土地に一人いますが,その上の金匠はスタートタイルの島がおいてあり,人はいません。このように,値段と島の形(うまくつながらないといけない),ヴァイキングの種類を考えながらタイルとヴァイキングを獲得し,海へ配置を繰り返します。
タイルとヴァイキングはセットで獲得するので,いつもうまく並べて乗せるわけにもいきません。とりあえず,本土に置いておくことはできます。ここでは,黄の金匠と黒の戦士が行く場所がなく本土で待っています。また,上にある船は,実は敵船になります。こいつがいると船の色によって下にいるヴァイキングたちが力を発揮できず,得点などを得ることができません。ラウンド毎にタイルとヴァイキングは全て取らなくてはならないので,船もいやでも取るしかないのです。
そこで活躍するのが黒い戦士たち。彼らが一番上でどっしり構えていてくれると敵船も手が出せなくなり,下の方のヴァイキングたちも力が発揮できるのです。ここでは,左から3列黒が並んでおり,この3列分はもう安心です。うまく阻止すれば点になるし,逆に阻止できないとマイナス点を喰らいます。
それにしても,どこの島にも行けないヴァイキングが黒,青,黄と3人もいます。灰色は船員駒で,もともと本土に置く駒でですが,あるラウンドの終了時にこの船員が他のヴァイキングを空いている島に連れて行く働きをしてくれる頼れる奴です。
円盤はこんな感じで動いていきます。今は赤駒が0金です。もちろん高くても良いなら,いきなり10金とかで欲しい駒やタイルをとっても構いませんが,お金は結構ぎりぎりなので,なかなかそこまで決断するのは難しいです。
6ラウンド行い,島の大きさやヴァイキングの駒の組み合わせなどで最終得点が入り勝敗が決まります。今回,1点差で残念,敗れました。
クラマーとよく組んで優れたゲームを出している,キースリングの単独の作品です。所謂タイルの配置ゲームですが,そこにヴァイキングの駒もからみ,さらに,タイルの獲得の金額の動きも加わり,なかなか悩ましく考えどころのある好ゲームになっています。ヴァイキングはそれぞれ役割があり,黒の戦士は敵船を防ぐには是非とも必要ですし,金匠はお金が入るなど,どれも上手に配置していきたいところです。島タイルもルールに従って配置できないとただの捨て札なので無駄にならないように,さらに,最後にはできた島の数や大きさでも点になるので,これもどう取っていくのか。システムは結構シンプルですが,いろいろジレンマがあって良くできています。なお,特殊タイルを使うなどの拡張ルールもいくつか用意されており,より戦略的にも楽しめるようになっています。ファミリーからエキスパートまで広くお勧めの1本ですね。
※2011.5
ヴァイキング(Vikings) ゲームデータ
○デザイン Michael Kiesling
○発 表 2007年
○メーカー Rio Grande Games
○2〜4人用 約60分
○難易度 中ぐらい
○ゲームストアバネストで購入